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最終更新日:2011年7月5日
最近の医師不足状況に関連して、医療者間の役割分担が議論されるようになってきました。以前は、医師が治療法を決め、説明も口頭で簡単に済ませていましたが、訴訟社会のアメリカの影響もあって、日本でも細かな説明が求められるようになりました。それも文書にしなければならない時代となり、医師の費やす時間はそれだけでも1.5倍になったと言われています。
アメリカでは、モダン・タイムスのチャップリンのようにベルトコンベア上で仕事を分担して単一業務を繰り返し、効率性を高め、責任を分担するシステムが発達しました。医療でも医師同士あるいは他職種との間で、役割を大胆に分担しています。心臓検査だと、診療所で検査の説明がなされ、検査当日にナースが同意書をもらうと、検査担当医が現れ、簡単な挨拶が終われば検査室へ向かう。検査の準備は助手が行い、検査後の診察や集中治療室での治療は別の医師が担当するという流れ作業になっている施設もあります。
一方、日本の医師は、書類作成からいろいろな説明まで一人で担当することが多く、本来の医療に専念できない状況です。最近、やっと医療クラークの業務が診療報酬の中で認められるようになりましたが、規制が厳しくてその目的を達していません。最終的な責任は医師が持つとして、もう少し役割分担を認めてもらう必要があります。
現在の医療はチーム医療で、多くの職種のスタッフが共同して提供しています。医師の説明よりも看護師などの説明の方が分かりやすいことも多いのです。医師の仕事を積極的に分担できれば、医師がより多くの患者さんの診療に従事出来、医師不足軽減に大きく寄与しますが、縦割り行政のためかなかなか進みません。
文:地方独立行政法人静岡県立病院機構理事長 神原啓文
静岡新聞社編集局調査部許諾済み
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