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最終更新日:2011年7月5日
2年前に北欧の医療・福祉体制を視察致しました。わが国とはかなり異なっており、どの国においても急性期と慢性期の医療は病院と在宅医療に明確に区分されていました。スウェーデンの例を紹介しますと、国土は日本の1.2倍の広さながら、人口は静岡県の2.2倍に過ぎません。救急以外はまず自分が選んだかかりつけ医(GP)に見てもらい、必要であれば専門医や病院に紹介されます。医師は勤務医が90%を占め、開業医は5%程度に制限されています。GPの収入は受け持ち患者数で決まりますが、専門医への紹介が多すぎると減額されます。時間外は地域担当のナースが相談に乗ってくれ、状況によりGPや病院に連絡してくれます。病院の入院は短く、1週間位で、その後は在宅治療となります。病院の機能も集約・連携されていて、大学病院でも全科置いていません。
親子は別々に住み、高齢者の多くは訪問看護・介護を含め24時間の公的支援を受けます。誰も日常の中で自然に生きる権利(ノーマライゼーション)と自己決定権が尊重され、ケアハウスなどでも生活のスタイルをなるべく変えないように、自分の家具などを持ち込んでいます。また、過剰な援助は避け、住宅環境の整備や補助器具によって残された能力をできるだけ引き出すようにしているため、寝たきり老人は見られません。患者さんの「みとり」も在宅ないしケアハウスで行われるのが普通で、病院での死亡は1割程です。
医療はほぼ無料ですが、医療機関が規定以上の治療を行っても支払われませんので、限られた財源を出来るだけ効率良く使う必要があります。このような高福祉社会の整備のため、税率は約50%(消費税25%)と高いのですが、国民の満足度は高いようです。皆さまはどのような体制を望まれますか。
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十四日付本欄で「今年はボランティア国際年」としたのは誤りでした。同国際年は2001年の誤りです。訂正します。
文:地方独立行政法人静岡県立病院機構理事長 神原啓文
静岡新聞社編集局調査部許諾済み
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