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ホーム > 県立病院機構について > 理事長挨拶 > 理事長コラム > 理事長コラム(5月28日掲載分)

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最終更新日:2011年7月5日

理事長コラム「窓辺」(静岡新聞夕刊連載)

  医療も産業の一分野?(5月28日静岡新聞夕刊掲載)

 

医学の進歩と高齢化社会の到来で、世界の多くの国で医療費が増加しています。わが国でもその増大に経済諮問会議などが厳しい意見を出してきました。しかし、最近になり世界に誇れるわが国の医療体制のほころびと世界的な経済不況の中で、医療福祉も産業の一分野として脚光を浴びるようになってきました。

医療と福祉は社会のインフラとして重要です。米国では、ヘルスケア産業が最大の産業セクターになっています。そこには、医療・福祉サービスに加え、医療機器および医薬品の分野も含まれます。

2005年のわが国における「医療・保健・社会保障・介護」分野の従業者は580万人で、わが国全従業者6,600万人の約9%を占めます。国内生産額は「商業」がもっとも大きく110兆円、「建設」は63兆円(うち「公共事業」は16兆円)、製造業の中でもっとも大きいのは「輸送機械」(自動車関連など)の53兆円です。「医療・保健・社会保障・介護」は50兆円、うち「医療」は36兆円です。

ある産業で生じた需要は、他の産業の生産を誘発し、またそれぞれの産業で支払われた賃金が新たな消費を生み出します。その需要が、さらに他の産業の生産を生みます。このような直接・間接的影響を経済波及効果と言います。医療の波及効果は、他のサービス産業に比べて高いようです。例えば、医療、介護、公共事業にそれぞれ税金1 兆円を投入したときの波及効果は、医療8兆円、介護6兆円で、公共事業は3兆円と推計され、雇用波及効果は、医療52万人、介護63万人で、公共事業の場合は17万人と計算されています。

従って、医療・介護等に投下される費用は、国民の求めるさまざまな医療・介護サービスの提供に役立つだけでなく、雇用を拡大し、その経済効果は実に大きいものなのです。

 

文:地方独立行政法人静岡県立病院機構理事長  神原啓文

 

静岡新聞社編集局調査部許諾済み

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