• ホーム
  • 県立病院機構について
  • 入札情報
  • 情報提供
  • 採用情報

ホーム > 県立病院機構について > 理事長挨拶 > 理事長コラム > 2010年の静岡県立総合病院十大ニュース

ここから本文です。

最終更新日:2011年7月5日

(静岡県医師会報  第1474号  掲載)

2010年の静岡県立総合病院十大ニュース

理事長2011     静岡県立病院機構理事長兼総合病院院長

     神原  啓文(かんばら  ひろふみ)

 

静岡県立病院機構

静岡県立総合病院は、こころの医療センター、こども病院と共に平成21年4月に単一独立法人として再スタートしました。こころの医療センターは稼動病床数180床で、県内精神医療の中核病院として、総合的・専門的な精神科医療を提供するとともに、精神科救急・急性期医療や在宅医療支援に取り組んでいます。こども病院は稼動病床数276床で、県内小児医療の中核病院として、一般医療機関では対応困難な小児患者に対する高度・専門医療やハイリスク妊婦に対する周産期医療を提供しています。県立総合病院は720床ですが、結核病床が100床ありますので、一般病床は620床で運用しております。こころ、こども病院のバックアップを受けながら、基本的にあらゆる疾患に対応しております。

 

さて、地方独立行政法人化の結果、人的、予算的な制約からかなり解放されることになり、職員のモーティベーションは高まっています。とくに管理的な立場にある職員は、自由度の向上と共にその責任感に関しても自覚が高まっていると感じます。病院機構における中期目標では、「第一級の病院」、「地域医療支援の中心的機能」などの役割を発揮することが求められています。過去1年半強、法人制度のメリットを最大限に活かして病院運営に取り組んだ結果、質の高い医療の提供と経営改善の両面において目標を上回ることが出来ました。

 

第一に、質の高い医療を提供するため、積極的に人材確保に取組み、医師は徐々に増加しております。総合病院もご多分にもれず、看護師不足のために診療機能を一部制限しなければならない時期もありましたが、全国に広く勧誘に出かけたり、採用試験を随時施行、また就労環境の向上にも配慮するなど努力の甲斐があり、必要数をほぼ確保できるレベルになりました。

 

次に、経営改善への取組に触れますと、2009年度前半は、新型インフルエンザの流行に備えた患者の受入抑制などの影響により患者数の減少が続き、厳しい経営環境でスタートしました。しかし、3病院における契約の1本化、複数年契約、医療機器データベースの構築・機器更新計画の策定など、民間のノウハウ採用に努力しました。そのお陰や、総合病院とこども病院での年度後半からの入院患者数増加、および新規の施設基準取得により入院単価が増加し、業績が回復しました。結果的に、21年度経常利益の黒字化を達成することが出来ました。

 

静岡県立総合病院

県立総合病院は県内医療機関の中核的病院として、各種疾患における総合的な医療をはじめ、3大疾患(心疾患、脳血管疾患、がん)に対する高度・専門医療や救急・急性期医療等を提供することが求められています。以下に、最近の状況を述べさせて頂きます。

 

まず、最新の機能を有する循環器病センターですが、血管系疾患の患者に対して24時間、365日にわたり専門的治療を提供出来るように心臓血管撮影装置3台を整備し、冠動脈インターベンション、不整脈に対するアブレーション治療やペースメーカー挿入を多数施行しております。また、MRI、CTなどを院内のみならず、院外依頼にも対応しております。

 

がん疾患患者に対しては、地域がん診療連携拠点病院として高度な集学的治療を提供できる体制を整備していますが、PET-CTを3台設置している全国でも数少ない施設です。CT・MRIなどの高額医療機器の共同利用も積極的に進めており、PETの院外利用率は40%を超えています。がんの放射線療法例の増加に対応するべくリニアック装置も2月から3台体制で稼動の予定です。外来化学療法センターは40床を有しており、月1000件程の外来治療を行っており、化学療法専門薬剤師の教育認定施設になっています。

 

重篤な救急患者に対しては救命救急センターに準じた受入体制の確保に努めており、連日7-8名の当直医体制で、当番日における救急車搬送の受入状況は98.8%になっています。

 

県立総合病院の役割の一つとして、公的医療機関への医師派遣がありますが、2009年には医師派遣協定に基づく地域医療機関への支援として延837名の医師をへき地などの医療機関などに派遣してきました。

医療者の満足度を高めるための技術研修において、当院ではメディカルスキルアップセンターが重要な研修の場になっています。平成21年度は、延2,296人の医師・看護師が利用しましたが、院外の医療職の方々にも広く利用してもらっています。また若い医師には海外研修を奨励し、海外で日本とは異なるいろいろな情報や体験の機会を若い間に持つこと勧め、毎年数名がそのベネフィットを利用するようになっています。他の職域においける研修・教育などにも各部門で積極的に取り組んでいます。医師や看護師の負担軽減や勤務時間の調整も重要な課題として進めております。看護師の2交代の試行も進みつつあり、職員の満足度向上に役立てております。

 

ところで、政府は「どこでもMy Hospital」構想を打ち出しており、その一貫でしょうが、総務省から地域ICT利活用広域連携事業の公募が行われ、全国で64件が委託先候補として選定されました。県立総合病院の「しずおかバーチャル・メガ・ホスピタル」構築事業もその一つに採用されました。その事業は複数の自治体をまたぐ医療機関の間で電子的医療情報の共有化を行う実証実験です。今回の総務省の実験は、静岡県、静岡市、焼津市、藤枝市、川根本町、各自治体の医療機関および各地域医師会の間で医療の情報交換を試験的に行い、将来的に「しずおかバーチャル・メガ・ホスピタル」を実現する診療情報ネットワークの基盤構築を行うものです。多くの医療施設が参画できれば今後も国の補助金の呼び水になり、地域医療支援の一助になるのではと思っています。静岡では地域医療の連携は先駆的に行われてきましたが、それをさらに進めてIT化して行くもので、多くの先生方にご苦労をお掛けしているところですが、ゆくゆく静岡から全国に発信する新たなモデルになればと期待しています。なお、内容は異なりますが、平成21年度には画像伝送の実証実験がこども病院と他の複数の医療機関間で実施されているところであります。

 

ecoaction21急速に進歩する医学技術への対応に追われる一方、これまでの医療費削減や、病院勤務医の多忙さの影響を受けて、他の分野と比べ環境に対する配慮が遅れていることが指摘されてきました。経済産業省などからの強い要望も受けて、病院でも最近環境への取り組みが始められるようになってきました。我々もその対応として「エコアクション21」への取り組みを始め、「環境宣言」、環境アドバイザーによるエコ講習会、啓発ポスターの作成、エコパトロールなどを行ってきました。平成22年4月県内の総合病院では初、全国的にも大規模病院では数番目の早さで認証を受けることが出来ました、環境への配慮のみならず、職員の連帯感向上の一助になったと感じているところです。

 

さて、静岡県立総合病院の「十大ニュース」について職員にアンケート調査しました結果を列記します。

  1. 玄関ホールにコーヒーショップオープン
  2. 県内初の脳死移植手術
  3. エコアクション認証取得
  4. 新図書室のオープン
  5. 腫瘍内科開設
  6. 独法化初年度決算を含め、評価委員会で好評価
  7. 鳥インフルエンザのBCP訓練
  8. 防災訓練(トリアージ訓練、安否情報確認システム導入)
  9. ICU/CCUを14床に増床
  10. 新内視鏡センター完成

市内から離れた総合病院にとってコーヒーショップの開設は患者さんのみならず職員に独法化の改革を見える化する試みの一つでしたが、その思い通りの喜ばしい結果でした。私には、診療報酬の改定が昨年最大のニュースと思っていましたが、職員にとっては直接感じられるものでないので、このような結果はうなずかれると言えるでしょう。

 

脳死患者さんからの腎移植が第2位でしたが、これは新年にふさわしい明るいニュースで、患者さんの経過も良くおめでたいことです。3位のエコアクションと第6位の決算報告などについてはすでに触れました。4位に新図書室のオープンがランクインしました。学術に対する愛着心が高いとの解釈が正しいとすれば喜ばしいことです。第5位は腫瘍内科医の着任で、各科からの希望が如何に大きかったかを再認識させられました。鳥インフルエンザや防災に対する対応は基本的に全員参加型であるため反響が大きかったのでしょう。ICU/CCUの増床や新しい内視鏡センターの完成は診療機能の向上に対する期待の現れと思われ、エールを送りたいと思います。いずれにしても、昨年末で院内の大きな改装はほぼ一段落したと考えております。

 

まとめ

最近1年間の県立総合病院の状況を中心に、県立病院機構の動向についてご報告させて頂きました。先生方にも、機会があればぜひ一度お出で頂き、ご覧頂ければと存じます。

 

 

 

 

 

お問い合わせ

部署名:経営管理課

電話:054-200-1610

ファックス:054-247-1021

  • 医師募集
  • 研修医募集
  • 看護師募集
  • 県立病院がめざす病院像
  • 理事長コラム