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唇裂口蓋裂とは?

最終更新日:2014年12月11日

唇顎口蓋裂の分類

唇裂

生まれながらにして唇が割れている状態のことです。上唇に軽いくびれがあるだけで(痕跡唇裂)鼻もまったく変形していないような軽い状態から、上唇だけでなく歯茎のところまで割れていて、鼻も強く変形している程度の重い場合まであります。

唇裂01:術前

両側唇裂 術前

唇裂01:術後

両側唇裂 術後

唇裂02:術前

片側唇裂 術前

唇裂02:術後

片側唇裂 術後

口蓋裂

口蓋裂は唇が割れていなくて、口の中の上顎だけが割れている状態のことです。口と鼻の間を隔てている部分(口蓋=上顎)が無く、口と鼻がつながった状態で出生します。

唇顎口蓋裂

唇顎口蓋裂は唇から上顎を含め、口蓋垂(のどちんこ)まで割れていて、唇裂と口蓋裂が合併している状態のことです。唇裂や唇裂口蓋裂の場合は、唇の割れが片側だけにおきている場合と、両側におきている場合があります。通常、両側唇裂、両側唇顎口蓋裂、片側唇裂、片側唇顎口蓋裂、という呼び方をします。
この他に粘膜下口蓋裂や先天性鼻咽腔閉鎖機能不全症などがあります。これらは見た目にはすぐに診断がつきにくいですが、発音が鼻にかかって不明瞭になるため、比較的年齢が高くなってから受診される場合が多くあります。これらの診断には、精密な検査と言葉の評価が必要になります。

発生原因

どうして起きるのか

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で大きくなっていくとき、最初はみんな唇も上顎も割れています。それが妊娠の2~3ヵ月の頃に、自然につながってきて顔の原形ができてきます。そのとき何らかの問題でうまくくっつかなかった場合に、こういう病気になります。

原因としては、薬などの化学物質、お酒やたばこ、放射線、ウイルスによる病気、遺伝的な要素の影響が考えられてきましたが、1つのもので発生原因を説明できるもの、まだ見つかっていません。現段階では様々な因子が複雑に絡み合っておきてくると考えられていますが、はっきりしていないというのが実情です。

妊娠中につまずいて転んだとかお腹をぶつけた、妊娠が分からずに抗生物質や風邪薬を何回か飲んだといった程度のことでは、赤ちゃんにこの病気が起こることはまず考えられません。

発生頻度

この病気の赤ちゃんは、日本では約500人に1人の割合で生まれており、生まれつきに起きる病気の中では最も多くみられる病気の1つです。ご両親やご家族のどなたかにこの病気の方がいらっしゃる場合は、その頻度は通常より少し高くなります。

また、お子さんをもう1人ご希望されるご両親にとっては、最も心配なのが次の子どもにも同じ病気が出るかどうかという事だと思います。確率としてしかお話はできませんが、これまでの国内や国外の報告では1人目のお子さんが唇顎口蓋裂の場合、次に生まれてくる子どもに同じ病気が起こる確率は40人から50人に1人といわれています。