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お薬のはなし
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一緒に飲んで、いいですか?

最終更新日:2015年2月25日

男の子



「この薬と一緒に飲んでいいですか?」
最近は、よくそう聞かれるようになりました。
おくすり手帳を持つことが当たり前になり、薬剤相互作用
という言葉も一般的になってきた様に思います。

薬手帳



「相互作用」って何なのでしょう?
一般的には、2種類以上の薬を一緒に飲んだ時、その薬同士の相性が悪いと薬の効果が強く出すぎたり弱まってしまったりする事をいいます。
でも、実は相互作用は薬と薬だけでなく、薬と食品等でも起こります。
今回は、薬と食品等の関係についてのお話です。

グレープフルーツ男の子

薬局で薬をもらった時に、「グレープフルーツの摂取は避けてくださ
い」という注意書きが入った説明書をもらった事はありませんか?
グレープフルーツは様々な薬と相互作用があることで知られていま
す。
身近で代表的なものと言えば、「カルシウム拮抗薬」という種類の血
圧を下げるお薬があります。
「カルシウム拮抗薬」は体の中で、とある酵素によって代謝されます。簡単にいうと、「酵素」というものの力で効果のある薬から効果のない物質になるという事です。グレープフルーツはこの酵素の力を邪魔してしまいます。その結果、効果のある薬が体にいる時間が長くなり、薬の効果が出すぎてしまいます。
この「酵素」はすごくたくさんの種類があるので、同じ種類の薬でも一緒に飲んで良いもの、良くないものがあります。
グレープフルーツについての注意を受けた時、よくわからなければ相談してみましょう。



「グレープフルーツと薬、どのくらい時間をあければいいの?」と聞かれること
があります。
グレープフルーツの酵素に対する影響は約24時間と言われており、薬との相互作
用は数日に及ぶものもあると言われています。残念ですが、飲み合わせの悪い薬
剤を飲んでいる期間はグレープフルーツは避けた方が無難です。

カプセル




「ダメなのはグレープフルーツだけ?他の柑橘類は?」というのも気になるところですね。
温州みかんやかぼす、レモン、バレンシアオレンジは問題ありませんが、はっさく、ダイダイ、いよかん、夏みかんは避けてください。どちらかわからない!という時は避けておいた方が無難ですね。

かんきつ類

コーラ

「相互作用」は「代謝」以外でも起こります。
薬と食品を混ぜることで、薬が効果のない物質に変わってしまうこともあります。
代表的なものは、リスペリドンの液剤です。
リスペリドンの液といえば、味に特徴があるとよくいわれます。
苦味があって苦手だという人も少なくはないでしょう。
そこで、何かと混ぜて飲んでみよう、と思いつく方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、リスペリドン液には混ぜてはいけないものがあります。
茶葉抽出飲料やコーラ等と混ぜると、効果のない物質に素早く変わってしまいます。
この様な薬があるから、昔から薬を飲む時は水か白湯で…というのかもしれませんね。

サプリメント






ここに書いた例はほんの一部です。
・よく飲むサプリメントがある!
・水以外でお薬を飲みたい!
・他の病院からも薬が出た!
という事があれば相談してみましょう。