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お薬のはなし
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くすりのカタチ

最終更新日:2015年5月14日

くま

薬にはイロイロなカタチがあります。
飲み薬では、粒の薬(錠剤・カプセル剤)、水の薬(水剤)、粉の薬(散剤)はもちろんのこと、ゼリー状のものなどもあります。
そのような薬のカタチのことを剤形といいます。
色や大きさや形などそれぞれ特徴がありますよね。
薬がそんなカタチをしているのには理由があります。


錠剤とは、簡単にいうと薬の有効成分を圧縮して固めたものです。
薬の名前の最後に、言葉やアルファベットがついているのを見たことがありませんか?
その言葉は、その薬のカタチの特徴を教えてくれているものが多いです。
今回は、錠剤のカタチについてのおはなしです。

kasa

*糖衣錠
糖衣錠は、錠剤の外側を糖でコーティングしたものです。薬の中には、そのままだと苦かったり臭いがしたりして飲みにくいものがあります。そういった薬でも飲みやすいように加工してあります。かんだり砕いたりとかしたりすると、コーティングがはがれて飲みにくくなってしまいます。糖衣錠はそのまま飲んでください。
*OD錠
OD錠は、Oral Disintegrant の略で、口腔内崩壊錠という意味です。
口の中に入れるとすぐに唾液で溶ける錠剤です。
服用するときに水無しで飲むことができます。ただし、口の中で溶けるというだけなので、溶けた後ちゃんと飲み込まないと薬の効果は出ません。もちろん、口の中で溶ける前に水で飲んでも大丈夫です。
OD錠は、口の中で溶けるようにできているので、とても割れやすいです。OD錠の場合、割れたかけらを1錠分すべて飲めば、割れていないものを1錠分飲むのと同じ効果になります。
*舌下錠
舌下錠は、その名の通り舌の下に入れて溶かして使用する薬です。
他の薬と違うところは、そのまま口の粘膜から吸収されて効果が出るというところです。
口の粘膜から吸収されると、効果が早く出ます。逆に、飲み込んでしまうと、効果が遅くでたり、お腹に入ったことで薬が分解されて効果が出なかったりするので注意してください。

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*腸溶錠
薬を飲みこむと、食べ物と同じように胃を通って腸にいきます薬の中には胃から出る消化液である胃酸で効果がなくなってしまうものや、胃で効果を発揮すると胃を痛めてしまうものがあります
腸溶錠は、そのようなことが無いように、薬が胃で溶けずに腸で効果を発揮させるように改良したものです。
腸溶錠を噛んだり砕いたりすると、薬の効果がなくなったり胃が痛くなったりすることがあります。腸溶錠とかいてあったら、噛まずに飲み込みましょう。

*徐放錠
徐放錠は、薬を飲んだ後に徐々に効果が出てくるようにコーティングしたものです。名前にアルファベットのRがついていることが多いです。
これも、噛んだり砕いたりしてはいけません。効果が短時間で強く出すぎてしまう可能性があります。

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この他にも、飲み薬にはたくさんの種類があります。
薬の名前には何にもついていないけれど、このような特徴をもつものもありますし、似たような名前でもとくに特徴を持たないものもあります。
錠剤やカプセル剤が大きくて飲めないときに、安易に噛む、砕く、溶かす、カプセルを開けるなどはせず、まずは相談してみましょう。
薬がそのカタチをしているのにはワケがありますから。

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