グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



お薬のはなし
ホーム  > お薬のはなし  > 「クスリ」と「トクホ」の間には

「クスリ」と「トクホ」の間には

最終更新日:2019年3月6日

夏祭り

花火

私たちが日々口から体内に取り入れるものは、食品と医薬品(医薬部外品も含む)に分けられます。
食品の中でも健康食品と呼ばれるものについては法律上では定められておらず、健康に良いことをうたい販売・利用されるもの全般をいいます。
法律ではありませんが、健康食品を選ぶ目安として国が定めた安全性や有効性に関する基準等を示した「保健機能食品制度」があります。

金魚花火



「保健機能食品制度」とは、健康の維持及び増進に役立つ特定の目的が期待できる食品の場合にはその機能について、また国の定めた栄養成分を一定の基準を満たす場合にはその栄養成分の機能を表示することができる制度です。

トクホ



「おなかの調子を整えます」、「脂肪の吸収をおだやかにします」などコマーシャルで耳にし、のびのびした人のマークを目にする機会もあると思います。これらの食品は保健機能食品制度において「特定保健用食品」に分類されます。

朝顔


では、この「特定保健用食品」と医薬品はどう違うのでしょうか?


「保健機能食品制度」の面から見ると、医薬品や健康食品・食品は以下のようにわけられます。

保健機能制度

supplement




「健康食品」は、あくまで食品であり、「機能性表示食品」や「栄養機能食品」、「特定保健用食品」に分類されない健康食品は、「保健機能食品」にも分類されることはありません。

トクホと花火


「特定保健用食品」は「トクホ」の名前でお馴染みですが、からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧・血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えたりするのに役立つ、などの表示ができます。つまり、健康増進などの目的が期待できる旨を表示できるということです。

夏祭りライン

風鈴


では、「トクホ」は他の保健機能食品と何が違うのでしょうか?
それは、国が人での安全性と効果を個別製品として審査し、消費者庁長官の許可が得られているところです。

メイソンジャー

とはいえ、あくまで食品であることにかわりなく、医薬品とは違います。
医薬品は「治療」が目的であるのに対し、「トクホ」は「健康増進」が目的となります。
治療が必要なのに「健康増進」を目的として「トクホ」を摂取しても、それは「治療」にはなりません。

ヨーヨー


生活習慣病で例えるのであれば、生活習慣病にかからないように「健康増進」するのが「トクホ」、生活習慣病にかかってしまった時にきちんと「治療」するのが医薬品になります。

かき氷


高血圧で薬物治療を受けているのに、「血圧を下げるって書いてあるから!」と「トクホ」を摂取し医薬品をやめてしまえば、「治療」ができなくなり血圧はコントロールできなくなってしまいます。
もちろん高血圧で薬物治療を受けている方がトクホを摂取してはいけないということはありませんが、「トクホ」と「医薬品」は全くの別物であることを考えて摂取しましょう

うちわ

「機能性表示食品」とは事業者の責任において、一定の科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品になります。あくまで責任は事業者にあり、消費者庁長官に対しては届出が必要となります。

花火

「栄養機能食品」は、人での安全性と効果の科学的根拠が明らかとなっているビタミンやミネラルなどの栄養素について、その製品中の含有量が国が定めた基準を満たしていれば規定の栄養機能が表示できます。
つまり、決められた成分が決められた量含まれており、表示されているのはその製品の機能ではなく、栄養素など含まれている規定の成分の機能であるということです。

河童

最後に、健康食品だけでは健康を維持できません。
健康食品を使っているからといって暴飲暴食をしていれば健康を損なってしまうこともあります。
健康維持にはバランスの取れた食事が大切です。
また、健康食品の中には医薬品と飲み合わせが悪いものもあります。
使用する前に必ず、医師・薬剤師に相談してください。
健康食品を選ぶ時には、自分の食生活と使用している医薬品についてよく考えてからにしましょう。

屋台