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お薬のはなし
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薬の保存方法について

最終更新日:2018年11月22日

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薬色々

日もだんだん短くなり、朝夕と冷え込む季節となりました。
乾燥も気になりますね。快適に過ごすために寒さ対策、乾燥対策をされている方も多いと思います。
実は、薬も保存に適した温度や湿度があるのをご存知ですか。

薬の保存方法を間違えると、薬が変質し効果が十分に発揮できないことがあります。
今回は薬の保存方法についてお話しします。

キーワードは「温度・湿度・光」です。

温度

スノードーム

薬や薬袋に「室温保存」、「冷所保存」などと書かれているのを目にしたことはありませんか。

それぞれの薬には適した保存温度があります。日本薬局方(厚生労働省から出されている医薬品の基準書)によって、保存温度は決められています。

太陽と温度計

室温保存(1~30℃)
多くの薬がこれにあたります。散剤、錠剤、カプセル剤などは、一般的に湿気には弱いので、ふたの閉まる缶などに乾燥剤と一緒に入れて涼しい所に保存することがおすすめです。

冷所保存(1~15℃以下)
冷所保存と注意書きのある坐剤や点眼薬などは、ご家庭の冷蔵庫に入れておきましょう。凍結しないように注意してください。
例えば、冷凍庫に入れたり、冷蔵庫内でも送風口付近に置くと直接冷気があたるため避けましょう。

また、真夏にエアコンをかけず車の中に置きっ放しにすると、高温で溶けたり、変質する可能性があります。

湿度

湿度が高いと散剤、錠剤などの場合、吸湿による変質を起こす可能性があります。

冷蔵庫

最近、口の中にいれると、すぐに唾液で溶ける錠剤が増えてきました。(薬の名前にOD錠、D錠、口腔内崩壊錠などと入った薬です)これらの薬は、特に吸湿性が高く注意が必要です。

なお、「冷所保存」と注意書きがない薬を冷蔵庫で保存すると、冷蔵庫内の湿気や取り出した際の温度差によって結露し変質の原因になってしまいます。

スノーマン

薬の保存の大前提は直射日光を避けることです。薬は直射日光のような強い光を受けると変質しやすくなります。
その他に、「遮光保存」と注意書きのある薬もあります。
これらの薬は室内光でも分解しやすいため、光が通らない暗所で保存する必要があります。
点眼薬で遮光袋が付いたものは、遮光袋に入れて保存しましょう。

その他注意が必要な薬

一包化

インスリン注射薬
インスリン注射薬は、未使用のものは凍結を避けて冷所保存が必要です。しかし、開封後(使用開始後)は結露などを避けるため、室温保存となります。

一包化の薬
通常、薬はPTPシートで包装されていますが、処方する医師の指示によって1回服用分ごとに一包化されることがあります。この場合はPTPシートに入った薬よりも湿度や光の影響を受けやすくなるため、より保存には注意が必要です。処方された通りに飲み切ることも大切です。


お薬の保存方法について、気になることがあれば、薬をもらう際に薬剤師に確認することをおすすめします。
大切なお薬ですので、効果が十分に発揮できるよう、正しく保存しましょう。

冬