グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



お薬のはなし
ホーム  > お薬のはなし  > よい眠りのために

よい眠りのために

最終更新日:2020年8月12日

himawari

「寝付けない」、「途中で起きてしまう」、「眠っても疲れが取れない」など、眠りのことで気になることはありませんか。現在、我が国では5人に1人が睡眠に悩みがあるといわれています。
今日は、よりよい眠りのためのヒントを紹介します。ちょっとした工夫でできるものも多いので、生活に取り入れてみてはいかがですか。

shiny

sleepmakura

1.睡眠時間は人それぞれ。日中の眠気で困らなければ十分
睡眠時間の長い人、短い人、季節でも変化。
8時間にこだわらなくて大丈夫。
歳をとると必要な睡眠時間は短くなります。

2.刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
カフェインや、タバコに含まれるニコチンは睡眠を妨げるといわれています。
就寝前4時間のカフェイン摂取、就寝前1時間の喫煙は避けましょう。
軽い読書や音楽、ぬるめの入浴など、自分なりのリラックス法があるといいですね。
3.眠たくなってから床に就きましょう。就寝時刻にこだわりすぎない
眠ろうとする意気込みで頭がさえてしまい、寝つきを悪くすることもあります。眠れない時は一旦床を出て、自分なりのリラックス法を実践し、眠くなってからもう一度床に就くのもいいですね。

4.同じ時刻に起きましょう

早寝早起きをするためには、まずは早起きすることが大切です。そうすると自然と夜眠くなり早寝しやすくなります。起床後、太陽の光を浴びることが、夜のよい睡眠に繋がります。

asa

5.光の利用でよい睡眠
目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン。
夜は明るすぎない照明を。
また、寝床に入ってから携帯電話、メールやゲームに熱中すると、目が覚めてしまいます。さらに、長時間、光の刺激が入ることで体内時計のリズムが遅れてしまいます。

6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
朝食は心と体の目覚めに重要です。
運動習慣は熟眠を促進します。好みや体力に応じて無理のない長続きする方法で運動を。
7.昼寝をするなら15時前の20~30分
長い昼寝はかえってぼんやりのもとです。昼寝をするなら昼食後~午後3時までの時間帯に30分未満の昼寝がいいでしょう。

8.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となります。寝酒は連用すると慣れが生じ、同じ量では寝付けないため量が増え、精神的・身体的に問題が起こりやすくなります。

それでも眠れない時や眠りで気になることがある時には、早めにお医者さんに相談しましょう。眠れない原因によって、適切な対処が違いますし、「眠れない」は体や心が疲れたサインかもしれません。

buta

睡眠薬のいろいろ

suika

睡眠のために用いられるお薬は、以下のように様々な種類があります。

1.ベンゾジアゼピン受容体作動薬
従来からある睡眠薬です。ベンゾジアゼピン受容体に働いて脳の活動(興奮)を抑えることで睡眠作用を示します。

2.メラトニン受容体作動薬
メラトニンは、体内時計の調節に関係し、睡眠と覚醒のリズムを調節する働きがあるホルモンの一つです。メラトニンは、日中の明るい時には分泌が少なく、夜間暗い時に分泌が増加します。
このタイプのお薬は、脳内のメラトニンのスイッチに働きかけ、体内時計を介して眠気をもたらします。
3.オレキシン受容体拮抗薬
オレキシンは、覚醒(起きている状態)をコントロールする脳内の物質です。
このタイプのお薬は、オレキシンの働きを弱めることで睡眠をもたらします。

kakigoori

4.その他
上記の他に、抗うつ薬の一部や抗精神病薬の一部や抗ヒスタミン薬の一部も、睡眠の目的で使われることもあります。

お薬のことで気になることがありましたら、お気軽にお尋ねください。


【参考資料】
  • 睡眠障害の対応と治療ガイドライン第3版(内山 真編 株式会社じほう 2019)
  • 健康づくりのための睡眠指針2014(厚生労働省健康局)

shiny2