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放射線治療

最終更新日:2024年2月27日

放射線治療とは、放射線を用いて病気の治療を行う方法です。放射線は目で見ることはできず、体に当たっても何も感じませんが、病気の細胞に当たるとダメージを与え死滅させます。身体への負担が少なく、さらには機能や形態を温存することができる治療法であり、ご高齢の方の治療や仕事をしながら外来通院での治療も可能です。また、放射線治療は、病気を治すための根治治療、症状を和らげるための緩和治療など、様々な目的で行われます。ここでは、当院における放射線治療の流れ、装置に関して説明いたします。


当院での治療の流れ

1.診察

放射線治療医

放射線治療医が診察を行い、放射線治療の内容を説明します。放射線治療の適応性、治療期間、副作用など治療に関する説明を細かくお話しします。

2.CT撮影

患者さんに実際の治療体位になってもらい、治療計画用のCTを撮影します。正確な治療を行うためには、毎回同じ姿勢で行わなければなりません。実際の治療体位が治療中保持できるように固定具などを作成し、皮膚にマークを書いていきます。頭頚部への治療患者さんには、専用のお面の作成なども行います。

02

3.治療計画

治療計画用CTのデータを使用し、最新の放射線治療計画装置で最適な治療方法を検討します。必要に応じて、治療計画通りに放射線治療装置から放射線が照射されているかを検証します。

3.治療計画

4.治療

基本的に平日毎日治療を行います。照射部位や方法、目的などによっても異なりますが、10~35回治療を行い、1回の治療は10~20分で終了します。
1週間に1度、放射線治療医の診察を受けていただき体調の変化を観察します。

使用装置紹介

多種にわたる治療機器をコンピュータ制御したネットワークで統括管理し、高品質な放射線治療を提供します。

<リニアック室1>
高精度放射線治療装置であるエレクタ社製リニアック(Synergy)とキャノンメディカルシステムズ社製CT(Aquilion LB)でシステム構成されたCT一体型リニアックです。
緩和治療や根治治療だけでなく、強度変調回転放射線治療(VMAT)や脳定位放射線治療・体幹部定位放射線治療(肺・肝臓)などの高精度放射線治療も行っています。体幹部定位放射線治療では、CTと呼吸波形表示装置「アブチェス」を併用した画像誘導放射線治療(Image Guided Radiation Therapy:IGRT)を行っており、呼吸で動く肺がんや肝臓がんに対するピンポイント照射が可能です。

リニアック室1

<リニアック室2>
最新の高精度放射線治療装置であるエレクタ社製リニアック(Versa HD)では、緩和治療や根治治療だけでなく、強度変調回転放射線治療(VMAT)や脳定位放射線治療などの高精度放射線治療が可能です。午前中は、主に前立腺がんに対するVMATを行っています。

リニアック室2

<リニアック室3>
シーメンス社製リニアック(ONCOR)では、6MV X線と多種の電子線を使用した乳房術後治療や、耳鼻科領域・表在性病変などの治療を行っています。

リニアック室3

<小線源治療室>
密封小線源治療:FrexitronHDR
放射線源を腫瘍近傍に挿入し、体の中から放射線を照射する治療法です。
局所に大線量を照射することで、正常組織の被ばくを最小限にすることができ、副作用を抑えながら効率よく治療ができます。
当院では、主に子宮癌に対して治療を行っています。
<位置決めCT室> Aquilion LB
治療計画専用の大口径CT装置です。

<治療計画装置>Raystation
当院では、放射線治療計画装置(RayStation)を使用し、治療計画しています。
治療計画用CTから治療部位の画像データを収集・3次元的に解析し、最適な治療を計画設定する装置です。診断部門のMRIやCTで撮影した画像と重ね合わせることにより、より精密な治療計画を行うことも可能です。
ここで作成された治療シーケンスが放射線治療装置に転送され、自動制御で放射線治療を行います。

治療計画装置