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最終更新日:2010年6月21日
静岡新聞の診療室に掲載されたもので、本院の医師が回答したものです。医師の肩書等は新聞掲載当時のものです
58歳の女性。昨年4月ころから残尿感、頻尿、排尿時の痛みで受診、膀胱(ぼうこう)炎と診断されました。10月にやっと治ったのに、4月に再発、入院し、間質性膀胱炎と診断されました。水圧拡張術と投薬治療で改善したものの、頻尿、排尿時の痛みに悩んでいます。
間質性膀胱炎は、頻尿、尿意切迫、膀胱充満時の下腹部の痛みなど、慢性的な膀胱刺激症状を症状とする病気で、中年の女性に多く、自己免疫疾患などいくつかの説がありますが、いまだ原因は不明です。日本には少ないといわれていますが、病気が知られていないためで、潜在的には多くの患者さんがいると考えられます。
症状や検査で特有なものはなく、細菌性膀胱炎や膀胱がん、結核性膀胱炎、神経性頻尿など、膀胱刺激症状を伴う他の病気が除外されてはじめて診断がつきます。尿検査や血液検査では異常がなく、膀胱鏡検査で、膀胱を充満させると粘膜からの点状出血や亀裂、潰瘍(かいよう)が見られます。組織検査は、他の病気を除外するために必要になります。
間質性膀胱炎はその原因が明らかにされていないために治療法も確立されていません。内服薬、水圧拡張術、膀胱の亀裂や潰瘍を内視鏡下にレーザーや電気で焼却する方法、膀胱内にヘパリンやジメチルスルホキシド(DMSO)などの薬剤を注入する方法がある程度有効ですが、その効果の程度や期間は一定していません。
昼夜を問わず膀胱刺激症状が続くため、患者さんの苦痛は、血液透析を受けている慢性腎不全の患者さん以上に大きいといわれています。完全な治癒は望めませんので、日常生活に支障がない程度に症状が緩和できることを目標に、担当医とよく相談しながら治療を受けられることをおすすめします。
66歳の女性。体重50キロ、身長155センチ。膀胱(ぼうこう)炎を繰り返し、主に夜間の頻尿と尿漏れで困っています。菌がなくなっても同じです。1時間に1回くらい起き、眠っている間にも漏れています。泌尿器科では神経からだと言われました。
夜間頻尿と尿漏れがあり、膀胱炎を繰り返しておられるとのことですが、菌がなくなっても同じ症状が続くことから夜間頻尿や尿漏れを来す原因があり、そのために膀胱炎を繰り返すと考えます。
入眠してから起床するまで2回以上排尿に起きる事を夜間頻尿といいます。夜間頻尿の原因は男性と女性とでは異なります。
女性の場合には「眠りが浅くて排尿に起きる場合」「夜間の尿量が増加し排尿回数が増える場合」「膀胱の刺激症状のために絶えず尿意があり頻尿になる場合」「膀胱の機能低下のために排尿後にも尿が出きらずに残っている場合」が考えられます。
そのうち、眠りが浅い場合や夜間の尿量が増加する場合には、尿漏れを伴うことはありません。尿漏れがある場合には、何らかの膀胱の障害を考える必要があります。
膀胱の障害を診断するには、夜間のみならず、昼間の排尿状態も重要になります。一日を通じての排尿の時間とその時の尿量、尿漏れの有り無しと尿漏れの量を3日間記録し、再度泌尿器科を受診されることをお勧めします。
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