本文へジャンプします。

文字サイズ変更
拡大
縮小
色の変更
標準
1
2
3

携帯サイト

交通アクセス

  • 日本医療機能評価機構認定病院
  • 地域医療支援病院
  • ホーム
  • 病院概要
  • 外来のご案内
  • 入院のご案内
  • 診療科案内
  • 部門案内
  • 医療関係者の方へ
  • 募集情報

ホーム > 診療科案内 > 循環器内科 > 診察Q&A

ここから本文です。

最終更新日:2012年5月1日

診察Q&A

静岡新聞の診療室に掲載されたもので、本院の医師が回答したものです。

 問1 尿潜血陽性、自覚症状なく心配

73歳の女性。健康診断の尿検査をしたところ、潜血陽性でぼうこうの方から、とのことでした。自覚症状がないため心配です。

答 正確に中間尿を検査して……

特に自覚症状もない尿潜血陽性が健康診断の検尿で指摘されたとのことですが、目に見えるほどの血尿ではなかったものとしてご説明いたします。

尿潜血は慢性腎(じん)炎や全身疾患由来の腎疾患(膠原=こうげん=病、動脈硬化、糖尿病など)でも見られるほか、尿が流れ出る経路の途中で混じる微量の血液でも陽性となります。すなわち腎臓だけでなく、尿管やぼうこう、尿道さらに外陰部の病変による血尿のこともあり、しかも直接の原因が石や腫瘍(しゅよう)や炎症など、多岐にわたっています。そのせいか60歳以上の女性では5月8日%で尿潜血陽性ですが、特に性器からの分泌物の混入があるため、正確に中間尿を検査しないと意味がありません。今一度尿の採取方法を確認しましょう。

正確に採取した尿の潜血が陽性である場合は、一般的にその程度(頻度と量)をみながら尿潜血を来している病変の特定をするために、採血、尿沈査(尿の中にある細胞などの固形成分を遠心分離して顕微鏡で見る検査)、腹部超音波断層検査などをルーティンに行いますが、状況に応じてレントゲン、CT、尿の細胞診等を追加します。また、ぼうこう腫瘍など疑う場合はぼうこう鏡も早急に行います。

本例のような無症候性の顕微鏡的血尿の場合でも約20%に腎臓の疾患が、約16%に泌尿器科的疾患が見られます。良性、悪性の腫瘍の頻度は1月2日%と少ないのですが、主治医と相談されるがよろしいかと存じます。

ページの先頭へ戻る

 問2 健診で微量の尿潜血

41歳の女性。健診で尿潜血と言われ検査したところ、潜血2+、沈渣・赤血球1-2/HPFといわれました。しかし、顕微鏡で見ても赤血球は見当たらず、心配ないといわれました。ならば潜血2+とはどういうことなのでしょうか。

答 原因同定しにくいこと多い……

一般的に尿潜血陽性は血尿があると考え、血尿をきたす腎尿管などの結石、悪性や良性の腫瘍、炎症による「ただれ」など泌尿器科的な病気のほか、慢性急性の腎炎、出血傾向、膠原病などの全身疾患などを疑って検査を進めます。

尿潜血は赤血球の中のヘモグロビンという赤い色素が持つ性質を利用して検出するのですが、必ずしも尿中に赤血球が存在しなくても陽性になることもあります。そこでまずは尿沈渣で赤血球の存在と数と形を顕微鏡で観察します。ついでにそのほかの異常なものが尿に混じっていないかどうかも見て、疾患の存在を憶測します。

尿潜血反応は、腎炎の初期に見られるようなわずかな血尿も見逃さないために非常に鋭敏な検査としているため、この方のように沈渣では1-2/HPF(顕微鏡の四百倍の視野に1、2個)というごくわずかな血尿でも尿潜血は陽性となります。このようなわずかな血尿は原因が同定しにくいことが多く、大まかに原因となりそうな疾患の有無を調べ、それでもはっきりしなければ、腎臓の働きがよければ良しとします。

しかし大事なのは、1回大丈夫といわれただけでその翌年からも過信してしまわないことです。中には徐々に病気が進行していても過信のあまり、尿毒症とか進行がんとなるまで来院されない方もいらっしゃいます。毎年の検診結果は謙虚に受け止め、その都度来院していただきたいです。

ページの先頭へ戻る

 問3 多発性?胞腎は軽い運動も駄目?

63歳の男性。多発性?胞腎と診断され、母も妹も同じ病気です。母は65歳から人工透析を受け、私もいずれそうなるといわれました。この病気は遺伝といわれていますが、子供たちには出ていません。重労働は駄目だといわれましたが、軽い運動も控えた方がいいでしょうか。

答 ストレッチやウォーキングはお勧め……

囊胞腎とは腎臓の尿を作る部分に袋が数限りなくできる腎臓で、その中に液体がたまって大きくなることにより尿を作る部分が圧排されて、だんだんに腎臓の働きが低下する先天性の疾患です。専門的ですが、常染色体優性の遺伝であることがほとんどです。一人ひとりの子供に遺伝する確率は50%となります。したがって一人も遺伝しないこともあれば、子供全部に遺伝することもあるのです。

囊胞は大きくなると腎臓全体が膨らんできて、おなかが張って邪魔なだけではなく、外力によって破裂したり、出血したり、正常に機能している部分の尿の流れを妨げたり、また、たまった液に感染を起こしやすくなります。また、中には脳動脈瘤になりやすい家系もありますので、心当たりがある場合は脳神経外科などの受診をお勧めします。

胃機能が悪くなるスピードと程度は人それぞれですが、同じ家系の中では似たような経過をとる場合が多いように思います。平均しますと60歳までに透析を受けるようになる確率は約45%と言われています。腎不全への進行は遺伝子のみによって決まるのではなく、高血圧、囊胞(ふくろ)の中への感染、尿の流れ出る経路の閉塞などの合併の有無によって決まります。

したがって、腎機能を長持ちさせる秘訣は、血圧をしっかりとコントロールし、おなかをぶつけるような運動や仕事を避け、多めの水分を取り、多めの尿を出しておくことです。また運動はストレッチやウオーキングなどの軽い運動はむしろお勧めします。

ページの先頭へ戻る

 問4 心雑音あるといわれ検査では異常なし

28歳の女性です。心雑音があるといわれ、心電図、エコー、レントゲン検査をしましたが、異常ありませんでした。原因は?日常生活で気を付けることは?妊娠中毒症になってからいまだに血圧が上150、下90と高めで、心拍数も100と多めです。

答 高血圧の治療含め医師に相談……

心雑音は血液の乱流が生じた時に生じます。川はゆっくり流れている時にはあまり音がしませんが、速く流れると大きな音がしますね。心雑音も同じで、心臓の弁の病気や先天的に心臓の構造に異常がある場合と、心臓自体には病気がないが活発に大血管に血液を送り出している場合に生じます(若い人によくある)。

あなたの場合、心エコー図などで異常がなかったのですから後者にあたると考えます。従って心雑音自体はあまり気にすることはありませんが、やはりあなたの血圧と脈拍数はやや高めです。あなたの年齢なら血圧は上が120-130、下は80月85日以下、脈拍数は毎分60月80日回です。高血圧の原因ですが妊娠中毒症を経験されていますので、いわゆる本態性高血圧が早期に現れた可能性が高いと考えます。ご両親などの肉親に高血圧の方はおられないでしょうか?

可能性は低いですが甲状腺などの内分泌系の病気や軽い腎障害の影響も考えておく必要があると思います。なお高血圧の治療ですが原因によりますが、すぐに薬をのむのではなく、塩分制限や運動療法や生活習慣の改善も非常に大切です。いずれにしろかかりつけ医にご相談されることをお勧めします。

ページの先頭へ戻る

 問5 尿素窒素値を正常にしたい

76歳の男性。2年前から腎疾患で服薬中ですが、検査で尿素窒素値が33.1でした。正常に戻す方法は

答 タンパク質減らし水分多めに……

腎疾患についての血液検査データとして主なものは尿素窒素、クレアチニン、尿酸です。正常値は私どもの病院では、それぞれ8~22mg/dl、0.5~1.1mg/dl、3.7~7.9(男性)mg/dlです。

いずれも腎臓の尿を作る働きが落ちると上昇するデータです。特にクレアチニンは、筋肉量によって多めの人と少なめの人がいますが、時間とともに上がることは腎機能の低下を意味します。しかし、尿酸や尿素窒素は腎機能以外の要因でも上がることがよくあります。なかでも、尿素窒素は大量のタンパク質を食べた時、逆に長期にわたって食事量が十分取れないとき、長期の炎症があるとき、脱水、胃や腸に出血があるときなど、大幅に上昇します。ですから、尿素窒素はその時々によってかなり上下しますので、1回の値のみで腎機能を判断しないほうがいいでしょう。もっとも、持続的に30以上では軽度の腎機能低下があると思います。

尿素窒素を下げるためにはまずは上がっている原因を調べ、特に原因がはっきりしなければ、食事中のタンパク質を減らして、心臓に異常がないといわれている方は水分を多めに取っていただければと思います。

その他分からないことがあったら、積極的に主治医に相談しましょう。

ページの先頭へ戻る

 問6 高血圧で服薬10年、息切れ激しい

72歳の女性。高血圧で10年以上薬を飲んでいますが、最近、息切れが激しいのです。心電図とレントゲン検査では異常ありませんでした。

答 運動負荷心電図検査を受けて……

近くの先生による胸部レントゲンや安静時心電図検査で異常がないということですから、安静時の心臓の働きはまず大きな問題はないものと考えられます。しかし、体を動かしたときに症状が出るのですから心臓の予備力が低下していると考えなければなりません。

その中で重要な病気は、狭心症だと思います。心臓は筋肉でできた袋のようなものでたゆまなく収縮して全身に血液を送り出しています。従って常に十分な酸素と栄養を必要としますが、心臓を取り囲んでいる冠(状)動脈で供給されています。冠動脈が動脈硬化で狭くなると狭心症を起こします。

急いで歩いたり、階段を上がったりしたとき(労作時)に、心臓の酸素不足を来し、狭心症の症状が出るのです。典型的な症状は労作時に、胸部の圧迫される、あるいはしめつけられるような痛みで、休めば5分から10分ぐらいで楽になります。息切れや呼吸困難を感じることもあります。

あなたの場合、長年高血圧が続いているので冠動脈硬化を来すことは大いに考えられます。運動負荷心電図検査を受けることをお勧めします。

他の心疾患としては不整脈や大動脈弁狭窄症等も考えておく必要があります。その他に、高齢者に多い肺気腫などの肺疾患、貧血、内分泌異常もあります。いずれにしても循環器専門医にご相談ください。

ページの先頭へ戻る

 問7 1日中眠く、手足の静脈目立つ

77歳の女性。朝から一日中眠く、まぶたが重い感じです。頭痛もなく血圧は130くらい。夜は10時半に床に入り6時に起き、一度トイレに起きます。2年ほど前から手、足の静脈が太く目立つようになり、足の裏の感覚が鈍く重くなり、特に朝、手の指がこわばります。

答 弾力ストッキングを使っても……

手足の静脈が目立つようですが、まず静脈であることを確認してください。静脈か動脈かは指先でそっと触れてみて、拍動を感じなければ静脈でよいと思います。両側に生じているようですので局所的なものではなく、また2年くらい前からということですので、特に疾病が原因とは考えなくて良いでしょう。

一般に、加齢と共に皮膚の緊張がなくなり目立ちやすくなります。職場で常時立位の人や、おなかの出ている人は若くても目立ちやすくなります。特に治療の要はありませんが、弾力ストッキングを使ったり、肥満の方は減量するとよいでしょう。静脈の拡張により皮膚がただれるようになったら皮膚科を受診されるとよいでしょう。

動脈とは無関係ですが、足の感覚が一日中鈍くなるようでしたら一度診察を受けてください。寝起きの時だけでしたら、心配いりません。睡眠中の体動が減り、関節がこわばり、局所の圧迫や循環が減ったために生じたもので、手足を動かせばすぐ消失するはずです。

ページの先頭へ戻る

 問8 朝目覚めると手にしびれ

70歳の女性。昨年10月から朝目が覚めると手首から先がこわばっています。夜中トイレに起きるときや日中は異常がありません。毎朝それが続き1、2分マッサージすると戻ります。CTや頚椎(けいつい)レントゲン検査は異常なく、リウマチの血液検査もマイナスでした。しびれがあり、ひどいときはびりびりと電気が走るような感じがします。

答 腕圧迫しないよう 枕の高さ工夫して……

手のしびれは神経の障害や手の血液の流れが悪い時に生じます。

神経の障害としては、頭部から手に至る神経のどこかに問題があるとしびれを生じます。一番多いのは首(頚部)の病気で、頚椎やその周辺の組織による神経の圧迫です。頚椎の検査で異常はなかったようですので一安心ですね。頭部の神経障害の場合には持続性で、片側性に足にもしびれを生じることが多く、進行性の場合には要注意ですが、1、2分で治る場合には心配ありません。

手の血液の流れが障害されて生じる場合には、手が冷たくなり、手や爪の色が白く、痛んだりします。

高齢になってきますと、どうしても睡眠中の体動が少くなり、しかもある一定方向に向いて寝る習慣などがあると腕を圧迫しやすく、そのため血管や神経を圧迫し、目覚めると手がしびれたりします。圧迫が解除されますと数分でしびれは消えます。このような場合には通常障害は残りません。横向きになった時に腕を圧迫しないように枕の高さなどを工夫すれば、「しびれ」が軽減することが多いので試してみてください。

ページの先頭へ戻る

 問9 左冠動脈狭窄を繰り返す

66歳の男性。平成15年5月に左冠動脈狭窄(きょうさく)で狭心症と診断。ただちにカテーテル(バルーン治療)、12月に再狭窄でカテーテル(ステント治療)、今年6月再々狭窄が判明し、バルーン治療を受けました。医師に6カ月ごとの治療になる可能性大と言われました。発作や自覚症状はなく血液やエックス検査などすべて範囲内に入っています。ほかにいい治療法があれば受けたいと思いますが。

答 DES使用や手術など、主治医と治療法を相談……

1980年ごろから経皮的冠脈形成術(風船治療)は、バイパス手術と比較して体に与える負担が少ないという利点のため広く行われてきました。しかし再狭窄はそのアキレス腱といわれています。狭窄部に風船で障害を与えて拡張するので、血管の壁の細胞(平滑筋細胞)が刺激され増殖し、再び内腔の狭窄を生じてくるのです。

初期の風船による治療の時代には30―40%に再狭窄を生じましたが、90年代半ばより金属のメッシュ(ステント)で内側から支えることにより20―30%に減少しました。さらに今年の8月から薬剤放出性ステント(DES)が使用できるようになり、適切に使えば再狭窄は10%以下になるとされています。ステント表面にコーティングされたごく少量の免疫抑制剤が細胞の増殖を抑制するためです。

治療が必要かどうかは症状だけで判断するわけではありません。相談者の狭窄があった血管の重要性も考えて治療します。再狭窄を来しても通常2,3回の追加治療で90%以上の人ではその病変は安定してきます。高血圧、高脂血症、糖尿病なども再狭窄のリスクになりますので、しっかり治療する必要があります。今後再狭窄を繰り返すようなら、その血管の重要性を判断しつつ、現在の薬剤による治療だけでいいのか、DESを使うのか、それともバイパス手術をするのかを決める必要がありますので、主治医としっかり話し合ってください。

ページの先頭へ戻る

 問10 期外収縮の薬は不整脈を誘発?

58歳の女性。6年前から降圧薬を服用、2年前に発作性心房細動と言われ、1年前には他の病院で期外収縮と言われました。べプリコール錠(一般名:塩酸ベプリジル)とバイアスピリン(一般名:アスピリン)を服用中。半年くらい前から脈が飛ぶようになりました。期外収縮の場合、薬で不整脈が誘発される場合があると本で読み心配です。

答 まれだが副作用も 心電図や血液検査を……

発作性心房細動は加齢現象の一つとして、心臓疾患がなくても見られるものです。別の病院にかかられた時には期外収縮がみられたそうですが期外収縮には心房性(上室性)と心室性の期外収縮があります。心房性期外収縮は心房細動との関連が深いもので、自律神経やたばこ、コーヒーなどの影響を受けます。とくに病気がなければ、自覚症状の有無により治療の必要性を決めます。

あなたが使っているバイアスピリンは心房細動時に心臓の中に血栓ができ、脳梗塞(こうそく)などを生じないようにするための予防薬です。

心室性の期外収縮でしたら心房細動とは別の要因によるので、その原因を調べる必要があります。治療すべき原因がない場合には、期外収縮の重症度、自覚症状などを基に治療の必要性を検討します。

ベプリコールは心室性期外収縮に通常使用されるものです。この種のお薬は、まれではありますが、かえって期外収縮を増加、あるいは重篤な不整脈を生じることがありますので、心電図や血液検査で副作用が出やすくなっているかどうか調べながら投与します。