がん診療センター

代表者より ご挨拶

小西 靖彦 院長

院長写真1

静岡県立総合病院はこれまでの県立病院から平成21年4月に「地方独立行政法人静岡県立病院機構」静岡県立総合病院に移行しました。 この新たな形態のもとでは厳しい医療環境に対しても、より機動性や柔軟性を高める病院運営が可能となりました。県立総合病院では診療の3本の大きな柱として「救急診療」「循環器診療」とともに「がん診療」を掲げています。

がんは高齢化社会を迎えるなかで死亡原因のトップにあることよりがん対策の充実化を図ることが国をあげての課題 とされ、「がん対策基本法」が制定されました。当院におきましても「地域がん診療連携拠点病院」として外来化学療法センターの環境整備、緩和ケアチームの拡充、がんの医療相談、院内がん登録など目に見える形でがんへの対策向上に取り組んでおります。

これからも医師・看護師・薬剤師・放射線技師・理学療法士・栄養士達がチームを組んで最良のがん診療を提供したいと念願しています。 がんにかかられた患者ご家族の方々と手を携えながら、希望のある明日をめざして歩んでまいることができれば幸いに存じます。

大場 範行副院長兼がん診療部長

大場副院長

近年、2人に1人は癌に罹患する可能性があること、人口10万人あたりの死亡原因は悪性腫瘍(がん)が299.5人で最も多いことが報告されています(2017年)。また、医療の進歩により早期のがんに対しては身体への負担の少ない内視鏡的切除や小さな傷ですむ腹腔鏡や胸腔鏡、一部の施設ではロボットによる手術が盛んに実施され、がん治療後の早期の社会復帰が可能となっています。

一方、従来根治の率が低いとされていた進行がんは手術・放射線・抗がん剤などを組み合わせた集学的治療により徐々に治癒率が高くなっているほか、がんの再発に対しても新しい抗がん剤で長期の生存が期待できるようになってきました。

当院では1年間に約2,300例の身体のほぼすべての臓器の癌に対して、各診療科が最先端の治療を行っています。また総合病院として、高齢者や様々な合併症を伴う患者さんに対しても、担当科と協力して安全な治療を行っています。

しかし、がんと診断され治療を受けていく際には身体的、精神的苦痛のみならず家庭生活、仕事面での社会的、経済的負担も多大なものがあります。静岡県中部地域の「がん診療連携拠点病院」として、がん診療部では患者さんやその家族の方々の様々な苦痛や悩みに対応するため、がんのことを知ってもらう「がん医療公開講座」を毎年2回開催しています。また、外来の患者相サポートセンターに「がん相談」窓口を設けている他、がん患者サロン「すまいる」、「メディカルカフェ」など、対話と交流の場ももうけております。是非ともお気軽にご相談、ご参加ください。