令和6年度 静岡県立こども病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 3341 1443 150 137 15 -
 当院は小児専門病院であるため、入院患者の大部分が10代以下となっている。例外として産科の分娩と循環器系の疾患についての長期のフォローアップを行っているため、少数ではあるが20代以降の患者も受け入れている。年齢階級別退院患者が10代以下に集中していることが当院の特徴であり、小児専門の総合病院として内科系、外科系とともに幅広い疾患に対応することができる体制を構築している。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030300xx99xxxx 声帯の疾患(その他) 手術なし 171 2.08 4.96 0.00 9.08
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 97 1.09 2.73 0.00 3.90
060570xx99x0xx その他の消化器等の障害 手術なし 手術・処置等2 なし 46 4.17 6.91 0.00 5.26
040310xxxxxxxx その他の呼吸器の障害 45 7.04 10.67 0.00 9.24
030300xx97xxxx 声帯の疾患(その他) その他の手術あり 28 6.86 8.07 0.00 8.00
 当科では、消化器外科、呼吸器外科、固形良性悪性腫瘍、腎移植、内視鏡手術、その他外科一般の診療を行っている。上位は鼠径ヘルニア、呼吸器系疾患となっており、呼吸器系では先天性喉頭狭窄症や先天性気管狭窄症、処置後喉頭狭窄症、気管切開部肉芽腫、気管軟化症などがある。これらに対して、喉頭顕微鏡下手術や助軟骨移植、スライド気官形成を行っている。また、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸の疾患では、胃食道逆流症や食道狭窄、胃軸捻症などがある。これらに対しては、主に内視鏡手術を行っている。
 県内外を問わず新生児から小児の気道、肺、消化器疾患の治療を行っている。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050200xxxxxxxx 循環器疾患(その他) 62 4.81 7.71 0.00 10.82
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 38 4.13 4.47 0.00 16.82
14031xx004x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 経皮的肺動脈形成術等 手術・処置等2 なし 28 5.71 5.95 0.00 3.71
14029xxx97x0xx 動脈管開存症、心房中隔欠損症 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 27 4.15 5.57 0.00 8.89
14031xx09910xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 26 3.35 4.08 0.00 8.00
 胎児診断の普及により出生前に先天性心疾患と診断され、胎児期に当院へ紹介となり、出生直後から治療介入をする機会が増えている。先天性心疾患は出生直後の呼吸・循環の変化に伴って症状が顕在化することがあり、適応障害が強い場合にはショックや重度の脳後遺症を来すことがある。胎児診断の普及は、このような重大な合併症の減少に大いに貢献している。また、心臓カテーテル治療の進歩は、これまで手術でしか治療できなかった疾患に対して、より負担の少ないカテーテルでの治療を可能とし、入院期間の短期化によって学校生活の中断期間を短くすることも可能となった。また、カテーテルは経皮的穿刺で実施されることから、胸骨正中の皮膚切開を要する手術に比べて創部は著しく小さくて目立たない。このことは特に女児にとってメリットが大きい。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 126 1.00 3.15 0.00 2.89
140140xxxxxx0x 口蓋・口唇先天性疾患 定義副傷病 なし 115 8.03 8.18 0.00 6.38
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 35 1.00 5.63 0.00 5.34
140490xx970xxx 手足先天性疾患 手術あり 手術・処置等1 なし 28 1.39 7.64 0.00 3.54
080180xx970xxx 母斑、母斑症 手術あり 手術・処置等1 なし 25 1.20 3.79 0.00 4.52
口蓋・口唇先天性疾患:当院頭蓋顔面・口蓋裂センターで関連各科と連携を取りながら乳児期から思春期以降まで長期的な治療を行っている。静岡県内や近隣の県から口唇口蓋裂患者集まっているため患者数が多くなっている。形成外科はそのなかで手術治療を担当している。手術は、口唇形成術、顎・口蓋裂形成手術、上顎骨形成術、下顎骨形成術、変形外鼻手術など多岐にわたり、入院期間は手術により多少違いがあるが、平均在院日数は全国平均とほぼ同等である。

母斑・母斑症 手術ありと手術なし:形成外科では、体表に生じる様々な母斑の診断および治療を行っている。治療方法は、手術による切除とレーザーによる治療がある。基本的に日帰りでの治療であり、在院日数は全国平均より短い。

全身に生じる皮膚軟部組織腫瘍の診断および治療を行っている。基本的に日帰りでの治療であり、在院日数は全国平均より短い。

手足先天性疾患:静岡県内の四肢先天異常が当院に集まってきているため、手術件数が多くなっている。多指(趾)症手術、合指(趾)症手術などである。基本的に日帰りでの治療であり、在院日数は全国平均より短い。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040130xx99x1xx 呼吸不全(その他) 手術なし 手術・処置等2 あり 66 13.55 15.06 0.00 10.17
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 35 6.09 6.22 0.00 1.77
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 5.58 6.38 3.03 2.42
100380xxxxxxxx 体液量減少症 31 4.84 10.26 0.00 4.06
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 20 4.80 6.98 0.00 3.90
 小児の総合診療を行っている。救急外来から入院する肺炎、胃腸炎などの感染症、喘息発作、新生児~早期乳児の発熱など、小児科の一般的な疾患・症状の診療を行っている。また、在宅での医療ケアを要する重症心身障害児の呼吸状態悪化時の入院加療、呼吸器や栄養の調整を行っている。
免疫アレルギー科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 180 1.15 2.10 0.00 6.01
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 28 12.64 9.72 0.00 3.75
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 なし 26 1.23 2.52 0.00 9.85
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 17 2.59 7.67 0.00 2.47
150070x1xx01xx 川崎病(2歳未満) 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 12 13.58 9.41 0.00 0.33
1) 当科では毎年150~200例程度の食物経口負荷試験を実施している。「食物アレルギー処置1なし」となっているものも、ほとんどが年齢や回数によって検査料を算定できなかった負荷試験症例である。また、「食道、胃、十二指腸、他腸の炎症」となっているものも、大部分が食物アレルギーの病型の一つである食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)疑いにて負荷試験を実施した症例である。
2) 当科では川崎病の診療も行っている。ガンマグロブリンの他、ステロイド、免疫抑制薬、生物学的製剤などの治療を行う症例も多く、必要に応じて血漿交換も実施している。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 72 15.68 6.89 1.39 5.49
040130xx99x1xx 呼吸不全(その他) 手術なし 手術・処置等2 あり 17 17.94 15.06 0.00 17.12
010081xxxxx00x 免疫介在性脳炎・脊髄炎 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 22.23 13.78 15.38 4.77
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 12 7.25 6.22 0.00 6.67
010230xx99x10x てんかん 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 11 6.36 10.72 9.09 7.09
 急性脳炎脳症(免疫介在性を含む)や重症心身障がい児などのてんかんコントロールを入院で加療している。持続脳波を装着し急性期は経静脈的に抗けいれん薬を投与し、けいれんのコントロールができたら内服の抗てんかん薬に置換している。WEST症候群の治療としてACTH療法や眼科医の協力のもとビガバトリンの導入も入院で行っている。
 また重度心身障がい児が感染症を契機とした呼吸不全などにも入院で対応している。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070180xx97xxxx 脊椎変形 手術あり 48 10.04 20.98 0.00 13.85
140490xx970xxx 手足先天性疾患 手術あり 手術・処置等1 なし 17 11.88 7.64 0.00 4.76
160800xx97xxxx 股関節・大腿近位の骨折 その他の手術あり 16 13.19 15.29 0.00 8.81
160800xx99xxx0 股関節・大腿近位の骨折 手術なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 15 19.87 13.56 0.00 6.47
070210xx97xxxx 下肢の変形 その他の手術あり 10 5.00 15.28 0.00 10.00
1) 脊椎側弯症に対する脊椎矯正手術(自己血貯血入院含む)
2) 内反足等に対する手術治療など
3) 脳性麻痺などに対する大腿骨近位部矯正骨切り術など
4) 脳性麻痺股関節手術後のリハビリ入院
5) 膝・足関節の変形矯正手術
血液腫よう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 29 32.07 35.63 3.45 7.83
130010xx99x7xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等2 7あり 29 5.41 23.16 0.00 4.00
070590xx99x0xx 血管腫、リンパ管腫 手術なし 手術・処置等2 なし 26 4.08 5.73 0.00 0.00
130080xx97x2xx 再生不良性貧血 手術あり 手術・処置等2 2あり 20 2.00 25.67 0.00 16.65
130010xx99x0xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等2 なし 12 2.50 7.23 0.00 8.08
 全国で15施設ある小児がん拠点病院のひとつとして、急性白血病、神経芽腫、再生不良性貧血の診療に有数の実績を有する。血管腫に対する内服治療に積極的に取り組んでいる。
新生児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 47 5.70 6.11 8.51 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 21 10.90 11.83 14.29 0.00
140010x197x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術あり 手術・処置等2 1あり 14 10.43 12.22 0.00 0.00
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術あり 手術・処置等2 なし 13 5.31 7.97 0.00 0.00
140010x297x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術あり 手術・処置等2 1あり 13 24.15 28.55 38.46 0.00
 当院の新生児集中治療室(NICU)には、在胎34週未満の児、重症呼吸障害を合併している児、先天性疾患の合併がある児が集約化されて入院しているため、より小さい新生児(特に超低出生体重児)や手術・処置を要する新生児の割合が高い状態である。
管轄医療圏の他院NICUで診療対応が出来ないため、集約化されている。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx990xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 なし 92 2.98 2.92 0.00 6.59
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞 手術あり 53 1.04 3.11 0.00 7.19
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 32 8.75 7.35 0.00 8.03
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術等 - - 6.06 - -
140210xx97xxxx 先天性耳瘻孔、副耳 手術あり - - 3.24 - -
 小児のいびき、睡眠時無呼吸に関しては、入院検査を行っている。重症閉塞性無呼吸もしくは中等症の診断がついた症例で扁桃、アデノイドの手術を行っている。口蓋裂児に惨出性中耳炎を合併することが多く、外来診療と鼓膜換気チューブ留置術を行っている。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110260xx99x3xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 3あり 41 4.63 4.97 0.00 10.51
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 あり 27 8.89 6.01 0.00 10.19
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 26 12.00 11.35 0.00 12.23
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 なし 18 8.50 19.53 0.00 10.44
110280xx9902xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 15 13.67 7.83 0.00 9.53
 ネフローゼ症候群の中で、頻回再発型、ステロイド依存性、ステロイド抵抗性などの重症例は当院へ紹介、受診される。入院して、免疫抑制剤投与、その薬物血中濃度測定を行って容量調節を行って、副作用に注意して良い効果が発揮されるように管理する。リツキシマブ投与が保険収載され、入院加療が必要となる症例が激減した。外来で様々な薬剤を投与して管理している。
 慢性腎炎症候群は、入院で腎生検を行って評価し、その評価に従って加療(免疫抑制剤)している。概ね1ヶ月以内の入院で管理し、その後は外来管理となる。
 慢性腎不全は、腎不全医療(腎移植、腹膜透析、血液透析)を行って管理している。先天性腎尿路奇形、先天性ネフローゼ症候群等に対して、腎不全医療導入後、安定したら外来管理となる。透析、腎移植合併症の管理で入院加療が必要となることがある。
 尿路感染症において、正常の腎臓の感染は、複雑尿路奇形や腎臓に多発するのう胞等の感染よりも早期に軽快する。正常腎臓以外の尿路感染症ではより長期に治療が必要となることがある。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 42 1.26 2.96 0.00 4.83
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 29 1.66 3.53 0.00 9.21
140580xx02xxxx 先天性下部尿路疾患 尿道形成手術等 25 8.12 8.84 0.00 1.56
11013xxx03xxxx 下部尿路疾患 尿管膀胱吻合術等 22 6.36 9.11 0.00 5.82
14056xxx01xxxx 先天性水腎症、先天性上部尿路疾患 経尿道的尿管狭窄拡張術等 11 2.36 4.67 0.00 7.18
 停留精巣固定術は日帰り入院、腹腔鏡下停留精巣陰嚢内固定術は術後1泊入院で行っているため、平均在院日数が比較的短くなっている。水腎症に対する腎盂形成手術(体腔鏡下手術を含む)、尿管膀胱吻合術、および膀胱尿管逆流に対する膀胱尿管逆流手術は、原則3泊~4泊、治療用注入材を用いる膀胱尿管逆流手術は日帰り入院で行っているため、平均在院日数は比較的短い。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14031xx002x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) ファロー四徴症手術等 手術・処置等2 なし 24 30.67 25.48 0.00 3.29
14031xx09900xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 16 2.25 5.35 0.00 5.13
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 15 25.07 20.84 0.00 12.00
14029xxx01x0xx 動脈管開存症、心房中隔欠損症 弁形成術等 手術・処置等2 なし 15 12.93 16.63 0.00 6.80
14031xx103x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの等 手術・処置等2 なし 12 33.58 23.13 0.00 0.00
 当院では、心室中隔欠損症のような単純性先天性心疾患に加え、複雑心奇形に対する手術に積極的に取り組んでいる。特に、単心室症に対する弁形成術を新生児時期より行っている。また、ファロー四徴症に対する肺動脈弁置換術など遠隔期再手術も少なくない。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術等 38 10.68 9.40 0.00 33.53
120170x101xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 帝王切開術等 21 41.71 35.98 0.00 32.71
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 帝王切開術等 20 14.20 9.34 0.00 33.85
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 18 21.61 19.47 16.67 31.28
120160xx01xxxx 妊娠高血圧症候群関連疾患 帝王切開術等 12 16.08 12.73 8.33 33.00
 当院は妊娠34週未満の切迫早産や前期破水、胎児異常などのハイリスク妊娠症例を対象としている。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 6.13 7.99 0.00 3.39
140070xx01xxxx 頭蓋、顔面骨の先天異常 頭蓋骨形成手術 頭蓋骨のみのもの等 10 48.80 19.05 0.00 2.40
140080xx97x0xx 脳、脊髄の先天異常 手術あり 手術・処置等2 なし - - 12.47 - -
010200xx01x00x 水頭症 水頭症手術 脳室穿破術(神経内視鏡手術によるもの)等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 18.56 - -
010200xx99x00x 水頭症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 6.44 - -
 頭部外傷に対し、日本脳神経外傷学会、外傷研修施設に認定され、PICU、ERとともに軽症から重症まで幅広く対応している。
糖尿病科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100250xx99x10x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 35 2.00 3.03 0.00 7.37
100250xx99x20x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 15 2.60 4.20 0.00 9.67
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 12 6.92 12.60 0.00 9.50
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし 12 2.25 10.46 0.00 13.50
10008xxxxxx0xx その他の糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし - - 11.07 - -
 当科では、視床下部-下垂体機能障害を有する方(疑い症例も含む)に対し、専門医/指導医の管理の元、適切な検査を行うことができます。小児への検査経験は豊富です。
糖尿病(1型、2型糖尿、遺伝性糖尿病、その他の糖尿病)や耐糖能障害を有する症例に対してOGTTやグルカゴン負荷試験、尿中Cペプチド、遺伝学的などの検査を行っております。1型糖尿病の治療方法に際しては、ペン型インスリン皮下注射、インスリンポンプなどあらゆるデバイスを用意しており、症例に合わせて柔軟に対応しております。また、糖尿病を有する方への教育指導も行っております。
糖尿ケトアシドーシスに対する治療も対応可能です。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 36 2.11 3.08 0.00 7.00
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 - - 4.52 - -
020220xx97xxx1 緑内障 その他の手術あり 両眼 - - 6.87 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.08 - -
- - - - - - -
 斜視の診断及び治療を行っている。手術が必要な場合には、全身麻酔下、日帰りまたは1泊2日での治療となる。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - -
大腸癌 - - - - - -
乳癌 - - - - - -
肺癌 - - - - - -
肝癌 - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 当院は全国で15ある小児がん拠点病院の指定を受けて、積極的に小児がんを受け入れている。その中でも急性白血病が一番多く、ここにある5大癌の症例件数は少ない。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
10症例未満のため(-)で表示されています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
10症例未満のため(-)で表示されています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 54 0.04 0.02 0.00 5.37
K4073イ 顎・口蓋裂形成手術(顎裂を伴う)(片側) 26 0.04 5.42 0.00 7.77
K4072 顎・口蓋裂形成手術(硬口蓋に及ぶ) 22 0.95 11.32 0.00 2.73
K4263 口唇裂形成手術(片側)(鼻腔底形成を伴う) 18 1.00 7.78 0.00 0.06
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 17 0.00 0.00 0.00 5.18
 当院では頭蓋顔面・口蓋裂センターを開設しており、静岡県全域から口唇口蓋裂のお子さんが当院を受診している為、口唇形成術、顎・口蓋形成術・上顎骨骨きり術・下顎骨骨切り術・変形外鼻手術など頭蓋顔面領域の手術が多くなっている。皮膚腫瘍・軟部組織腫瘍の摘出術は日帰り全身麻酔手術でおこなっている。手足の先天性疾患である多指(趾)・合指(趾)症の手術も日帰り全身麻酔で行っている。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 101 0.04 0.06 0.00 3.97
K6333 臍ヘルニア手術 19 0.05 0.11 0.00 2.79
K387 喉頭粘膜焼灼術(直達鏡) 10 1.00 5.10 0.00 11.50
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡) 10 1.00 3.10 0.00 8.40
K401 気管口狭窄拡大術 10 1.20 5.00 0.00 10.60
 当科では、鼠経ヘルニアや虫垂炎の治療に腹腔鏡を用いた手術を標準的な手術として行っている。腹腔鏡を用いた手術は、傷が小さく痛みが少ないというメリットがある。臍ヘルニア手術は、日帰り手術での治療が可能である。鼠経ヘルニアは古くから日帰り手術を行っており、現在はほとんど傷が残らない腹腔鏡下手術を行っている。虫垂炎も腹腔鏡下手術が標準手術で早期の退院を目指している。
 また、通常の内視鏡的な手術器具では処置が困難であった喉頭や気管、気管支内の肉芽(良性のできもの)や狭窄の治療に、喉頭顕微鏡下の手術や内視鏡下にレーザー光線を用いた治療を行っている。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6154 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) 40 1.85 4.63 0.00 6.90
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) 29 1.62 3.38 0.00 15.97
K570-3 経皮的肺動脈形成術 22 3.59 3.18 0.00 6.41
K574-2 経皮的心房中隔欠損閉鎖術 14 1.00 3.29 0.00 13.29
K570-2 経皮的肺動脈弁拡張術 13 1.85 4.85 0.00 11.62
 当院で施行している血管塞栓術は単心室循環でFontan 手術を必要とする症例において、体肺側副血管に対して主に施行している。体肺側副血管は肺の血圧を上昇させ、Fontan 術後の中心静脈圧の上昇を来す。このことは、Fontan 術後遠隔期の内臓合併症を引き起こすことから、Fontan 手術到達前に体肺側副血管血管の塞栓を行うことは、患者様の短期および長期予後にとって非常に重要な意味を持つ。また、カテーテル治療の進歩は、これまで手術でしか治療出来なかった疾患や病態に対して、より負担の少ない形での治療を可能とし、患者様の身体的および社会的負担の軽減に繋がっている。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0482 骨内異物(挿入物を含む)除去術(大腿) 等 21 0.33 1.67 0.00 10.71
K142-21 脊椎側彎症手術(固定術) 21 1.00 14.81 0.00 13.90
K0581 骨長調整手術(骨端軟骨発育抑制術) 19 0.74 4.42 0.00 9.68
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 12 0.67 1.83 0.00 13.42
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 - - - - -
1) 下肢変形、脚長不等に使用したインプラントの抜去術
2) 脊椎側弯症に対する矯正手術
3) 下肢変形、脚長不等に対するプレート固定術など
4) 下肢変形、脚長不等に使用したインプラントの抜去術
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K836 停留精巣固定術 42 0.26 0.74 0.00 4.62
K809-2 膀胱尿管逆流手術 21 0.24 3.95 0.00 6.00
K8181 尿道形成手術(前部尿道) 16 0.00 8.25 0.00 4.25
K819 尿道下裂形成手術 12 0.17 7.17 0.00 0.92
K8282 包茎手術(環状切除術) 10 0.20 1.00 0.00 9.10
 触知される停留精巣に対しては通常の停留精巣固定術を、触知されない腹腔内停留精巣に対しては腹腔鏡下停留精巣陰嚢内固定術を行っている。膀胱尿管逆流に対しては、開腹で行う場合、通常Cohen法と呼ばれる尿管膀胱新吻合術を行っている。尿道下裂については、その程度により様々な術式が用いられ、在院日数にばらつきがある。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 53 12.62 7.19 1.89 32.64
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 52 11.98 7.08 0.00 34.23
K9062 子宮頸管縫縮術(シロッカー法) 23 4.96 21.09 0.00 33.17
K9063 子宮頸管縫縮術(縫縮解除術(チューブ抜去術)) - - - - -
K9061 子宮頸管縫縮術(マクドナルド法) - - - - -
 当院は切迫早産や前期破水、妊娠高血圧症候群、胎児異常などのハイリスク妊娠症例を対象としているため、帝王切開術の頻度が高い。また、胎胞膨隆などの子宮頚管無力症も扱っており、子宮頚管縫縮術の手術件数が多くなっている。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5741 心房中隔欠損閉鎖術(単独) 15 2.07 9.87 0.00 6.80
K5761 心室中隔欠損閉鎖術(単独) 13 7.62 19.00 0.00 0.38
K5702 肺動脈狭窄症手術(右室流出路形成又は肺動脈形成を伴う) 12 3.75 21.92 8.33 9.92
K5862 単心室症手術(フォンタン手術) 等 - - - - -
K5541 弁形成術(1弁) - - - - -
 心室中隔欠損は頻度の高い疾患である。心房中隔欠損症では無輸血・小切開手術など低侵襲手術を積極的に取り入れている。また、術後の胸骨突出にも加療を行い、満足度を上げる様な取り組みを積極的に行っている。
新生児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 53 0.00 17.57 13.21 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 27 0.00 92.81 18.52 0.00
K563 肺動脈絞扼術 - - - - -
K5622 動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下)) - - - - -
K534-3 胸腔鏡下(腹腔鏡下を含む)横隔膜縫合術 - - - - -
 当院は切迫早産や胎児疾患の出生前診断例などのハイリスク妊婦が多いため、新生児仮死蘇生術の患者数は比較的多い施設です。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 50 0.02 0.16 0.00 6.90
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 26 1.00 7.35 0.00 8.00
K370 アデノイド切除術 - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K3191 鼓室形成手術(耳小骨温存術) - - - - -
 鼓膜換気チューブ留置は全身麻酔下で日帰りで行える。口蓋扁桃摘出術はバイザクトを使用、アデノイド切除術はコブレーターを使用している。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1803 頭蓋骨形成手術(骨移動を伴う) 10 1.00 46.80 0.00 2.40
K1741 水頭症手術(脳室穿破術(神経内視鏡手術による)) - - - - -
K185 脊髄切截術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
K1491 減圧開頭術(キアリ奇形、脊髄空洞症) - - - - -
 頭蓋縫合早期癒合症に対して、頭蓋形態の修正や身体成長に伴って予測される脳容積の増大のため、頭蓋拡張術を形成外科の医師と実施している。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2423 斜視手術(前転法と後転法) 29 0.14 1.00 0.00 7.45
K2422 斜視手術(後転法) - - - - -
K2712 毛様体光凝固術(その他) - - - - -
K2421 斜視手術(前転法) - - - - -
K2173 眼瞼内反症手術(眼瞼下制筋前転法) - - - - -
 斜視の診断及び治療を行っている。手術が必要な場合には、全身麻酔下、日帰りまたは1泊2日での治療となる。
血液腫よう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 等 14 4.07 40.29 7.14 5.86
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) - - - - -
K1741 水頭症手術(脳室穿破術(神経内視鏡手術による)) - - - - -
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -
K636 試験開腹術 - - - - -
 小児に対する抗癌剤治療を安全に行い、患者の負担を減らすため、持続注入用埋込型カテーテルを積極的に使用している。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 20 0.39
異なる - -
 手術・処置等の合併症の症例数は、最も医療資源を投入した病名が入院契機の病名と同一が20件、異なるが2件(表中には非表示)で、その内訳は、中心静脈カテーテル感染症:7件、VPシャント機能不全:4件、吻合部狭窄:3件、術後創部感染:2件、その他:6件となっている。症例の大部分は感染症によるものであり、院内から完全に無くすことは困難であるが、院内感染対策チーム(ICT)を中心に感染症対策に取り組んでいる。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
124 119 95.97%
 当院では、小児専門麻酔科医師のもと、リスクレベル「中」以上の手術を実施する患者さんに対して肺血栓塞栓症予防対策を行っている。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1280 19 1.48%
 当院は小児専門病院であるため、こどもの採血量に限界があることから、血液培養検査は基本1回としている。1日2回以上行う状況は、抗菌薬の治療前後で検査を行い、治療効果を判定する場合である。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
131 119 90.84%
 当院は小児病院であるため、初期治療段階で原因菌不確定の感染に対し、広域スペクトル抗菌薬で治療を開始する。感染源の特定に尿・血液・喀痰の細菌培養同定検査を施行し、感染源が特定された場合、狭域抗菌薬に変更している。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
68422 55 0.80‰
 小児の転倒転落要因は、身体的・発達的な特徴が大きく関係する。乳幼児は頭が大きく重心が高いためバランスを崩しやすく、空間認知能力も未発達であるため転倒しやすい。学童期では遊びなどによる活動性の高さや注意力の散漫さが原因となる。さらに、疾患による筋力の低下やふらつき、手術後の意識障害、点滴スタンドや酸素チューブといった医療機器の装着もリスクを高める。また、面会や付きそい中の保護者が一瞬こどもから目を離した隙に転倒転落を起こすケースも割合として高い傾向にある。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
分子の値が10件未満と小さく、医療の質として良好な結果ですが、値が小さすぎるため「-(ハイフン)」で表示しています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
896 861 96.09%
 当院は小児病院であるため、手術における抗菌薬に関して体重当たりの投与量・追加投与の時間を抗菌薬マニュアルに載せて運用している。最大量に関しては成人量を超えないように設定している。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
64888 120 0.18%
 褥瘡(じょくそう)とは、いわゆる「床ずれ」のことで、皮膚やその下の組織が長時間の圧迫などによって傷ついてしまう状態を指す。当院では、医療の質を示す指標の一つとして「d2以上の褥瘡新規発生率」を公開している。2024年度(令和6年度)の当院の褥瘡発生率は0.18%だった。当院は、小児患者の中でも褥瘡リスクの高い患者さんも受け入れているが、そのような環境においても発生率を抑えることができるよう、褥瘡対策室・褥瘡対策部会を中心に褥瘡対策チームと連携して取り組んでいく。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
- - -
10症例未満のため(-)で表示されています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
69279 4835 6.97%
 当院は小児が対象であり、患者の安全確保のためにやむを得ない場合、切迫性、非代替性、一時性の3要件をすべて満たす場合に限り、適切な方法で実施している。また、身体拘束最小化委員会を設置し、多角的な視点から身体拘束最小化に向けた活動を実施している。
更新履歴
2025/9/24
「令和6年度 静岡県立こども病院 病院指標」公開