小児がん長期フォローアップ外来

晩期合併症の予防・早期発見のために

小児がんは抗がん剤・放射線治療が著効するものが多く、薬剤・治療の進歩に伴い治癒率が70~80%と、成人がんと比較して治癒率が高いのが特徴です。
そのため、「小児がん経験者」と呼ばれる小児がんを経験して大人になった人たちが増えています。

診療案内

外来実施日毎月第4水曜日午後(予約制)
予約受付期間受診希望当月 第2週まで
予約受付予約センター
受診に関するお問い合わせ内科外来 [電話:054-247-6251(内線2225)]

小児がん長期フオローアップ外来は、血液腫瘍科・内分泌科・循環器科・腎臓内科・看護面談、必要に応じて歯科や婦人科など、多面的にお子さまを診させて頂き、上述する晩期合併症の予防・早期発見を目的とした外来です。複数の診療科・検査室を廻りますので、通常の外来より受診時間がかかります。時間にゆとりを持ってご来院ください。

受診対象のお子さまは以下の通りです。
1. 治療終了後3年(造血幹細胞移植を受けた場合は1年)以上が経過していること
2. できるだけ、お子様ご自身が病名を理解していること

お子さまの成長に伴い、成人病院でのフオローの移行期、転居などで病院の変更が必要なとき、進学・就職・結婚などライフイベントを迎えるときなどに受診されることをお勧めします。受診日のお問い合わせ、受診申し込みは、直接内科外来にお問い合わせください

小児がん長期フォローアップの必要性

小児イラスト

がん治療には、治療後すぐに現れる副作用と、数年ののち現れる副作用があります。早期に現れる副作用は、治療中に発見することができますが、晩期合併症は治療を完了してから現れます。
そのため、小児がんを経験したお子さまが病気を克服して社会復帰をしたあと、晩期合併症が出現する可能性があるという問題点があります。


すぐに現れる副作用…骨髄抑制、吐き気、脱毛など
数年ののち現れる副作用…晩期合併症

おもな晩期合併症
  • 成長障害(背が伸びない、やせ、肥満)
  • 内分泌障害(成長ホルモン障害、甲状腺機能障害、不妊、糖尿病)
  • 中枢神経障害(てんかんなどの併発)
  • 心機能・肝機能・腎機能・呼吸機能・消化管機能の障害
  • 骨密度低下、大腿骨骨頭壊死
  • 歯芽の異常
  • 免疫能低下
  • 二次がん
  • PTSD、抑うつなどの精神的障害