グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


医療コラム

生活習慣病を知ろう!


執筆者:薬剤部 薬剤師 小宮偉吹

生活習慣病は、気づかないうちに血管や臓器に負担をかけ続ける疾患です。自覚症状がほとんどないまま進行していき、気づいた時には重大な疾患につながることもあります。
記念すべき第一回は、すべての人に関心を持っていただきたい生活習慣病についてお話していきます。

生活習慣病にはどんなものがある?

これが生活習慣病というはっきり定まったものはありませんが、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と定義され、主に以下のような疾患があります。
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 糖尿病
  • 高尿酸血圧
  • 肥満症
などなど……
そして、上記に原因となって発症する重篤な疾患に、がん、狭心症や心筋梗塞、脳卒中があり、これらは日本人の死因の約半数を占める疾患なのです。(図1)
そのため、生活習慣の改善や内服治療を行うことで重篤な疾患に至るのを未然に防ぐ必要があります。

図1 死因別死亡割合(2023年)悪性新生物23.9% 心疾患14.1% 脳血管疾患6.4% 老衰12.9% 肺炎5.0% その他37.9% 厚生労働省「2023年人口動態統計月報年計(概数)」より作成

まずは生活習慣の見直しが大切

まず取り組むべきは「生活習慣の改善」です。例(表1)のように生活習慣を整えることが治療の第一歩です。この段階だけで血圧や血糖が改善することも珍しくありません。

表1 生活習慣改善の方法例

食事 栄養のバランスを整える/塩分を控える/甘いもの・脂っこいものを減らす
運動 歩行又はそれと同等以上の身体活動を1日40分から60分以上
睡眠 日中の活動量に応じて6時間から8時間の睡眠が望ましい
禁煙 禁煙により、早期から長期間にわたって健康へのメリットが現れる
節酒 1日あたり純アルコール量20gまでが望ましい
(純アルコール量20g=ビール500ml・日本酒1合)

不十分なところを薬でカバー!

生活改善だけでは数値が十分に下がらない、合併症のリスクが高い、あるいは既に臓器の負担が進んでいる場合、薬物療法が追加されることがあります。(表2)

表2 使われる薬の一例

薬の種類 代表例 目的
降圧薬
  • ARB(オルメサルタンなど)
  • ACE阻害薬(エナラプリルなど)
  • カルシウムチャネル拮抗薬(アムロジピンなど)
  • 利尿薬(フロセミド、スピロノラクトン、トリクロルメチアジドなど)
血圧を適切に保ち、血管の負担を減らす
脂質異常症治療薬
  • HMG-CoA治療薬(ロスバスタチンなど)
  • フィブラート系(フェノフィブラートなど)
  • エゼチミブ
  • イコサペント酸エチル
LDLコレステロールやトリグリセリドを下げて、血管へのダメージを減らす
糖尿病治療薬
  • メトホルミン
  • DPP-4阻害薬(ビルダグリプチンなど)
  • SGLT2阻害薬(ダパグリフロジンなど)
血糖値を抑え、血管や臓器へのダメージを減らす
尿酸降下薬
  • フェブキソスタット
  • アロプリノール
尿酸値を下げ、痛風発作を予防したり、臓器への負担を減らす
ここに示した薬は一例であり、他にもいろいろな薬があります。また、他の効果を期待して使用される場合もあります。患者さんの症状や検査値に応じて薬を使い分けていきます。

大切なのは生活習慣の改善+薬の継続

薬を始めたからといって、生活習慣の改善が不要になるわけではありません。生活習慣の改善と薬の継続をどちらも行うことで生活習慣病の発症や進展が効果的に抑えられます。(図2)
また、生活習慣病は整った状態を維持することが重要です。ですから、検査の結果が改善されたからといって生活習慣をまた悪くしたり、薬をやめてしまうと、また生活習慣病は悪化してしまう可能性があります。

図2 生活習慣改善も薬の継続も両方大事!

まとめ

生活習慣病は誰にでも起こりうる身近な疾患ですが、悪化すると命の危機にかかわる疾患につながる可能性のある怖い病気でもあります。健康な生活を長く送るためには生活習慣を整え、適切に薬を継続し、生活習慣病の発症・進展を予防することが大切です。
(参考)政府広報オンライン「生活習慣病とは?予防と早期発見のために定期的な受診を!」/厚生労働省 健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~/厚生労働省「2023年(2024)人口動態統計月報年計(概数)」/日本生活習慣病予防協会HP /いらすとや
  1. ホーム
  2.  >  医療コラム
  3.  >  生活習慣病を知ろう!