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医療コラム

肥満予防 普段の食生活を見直そう


執筆者:鈴木 祐輝
(栄養管理室)
今回は管理栄養士より肥満予防にもつながる食事のポイントについて紹介させていただきます。実際に栄養指導で「最近運動不足で体重が増えちゃったけど、食事はどんなことに気をつけたらいい?」などの質問を受けることがよくあります。体重が気になる方もそうでない方も普段の食事を見直すきっかけになればと思います。

肥満とは

肥満に起因ないし関連する健康障害

表1

はじめに肥満はどのように判定できるかご存じでしょうか。BMI(Body Mass Index)という体格を示す指標を用いて、簡単に自分の体格を知ることができます。BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算でき、18.5未満がやせ、18.5以上25未満が標準、25以上で脂肪が過剰に蓄積した状態を「肥満」といいます。
また、肥満があり、肥満に起因ないし関連する健康障害(表1)を合併するか、その合併が予測され、医学的に減量を必要とする病態を「肥満症」といいます。
健康障害を伴わない肥満であっても、将来起こり得るさまざまな疾病の危険因子となるため、その予防はとても重要です。

肥満の現状

令和6年に実施された国民健康・栄養調査の結果から日本における肥満の現状についてお伝えします。男女全体20歳以上の肥満の割合は25.3%となっています。年齢別で比較すると、男性では50-59歳が肥満の割合が38.3%と最も高く、女性では70歳以上が肥満の割合が22.8%と最も高いという結果になっています。

男女20歳以上のBMIの状況

男性20歳以上の肥満の割合

女性20歳以上の肥満の割合

肥満と食事・生活習慣

肥満と関連のある食事や生活習慣として、①摂取エネルギー過多(食べ過ぎ) ②糖質の摂取割合が高い(栄養のバランスが悪い、砂糖入り清涼飲料水が好み) ③たんぱく質の摂取割合が低い ④早食い ⑤座位時間の増加(運動不足)などが挙げられます。つまり摂取エネルギーが増えて消費エネルギーを上回ると、体重が増加しやすく肥満につながる原因のひとつになります。

適切な摂取エネルギーを知ろう

体重を維持するためには自分に合った摂取エネルギーを把握して食事を摂ることが重要です。摂取量の目安となるエネルギーが1日何kcalか計算してみましょう。
※65歳以上では目標体重がBMI22~25になるため、痩せが心配の方はBMI25で計算してみてください。

図4

食事のポイント

実際に普段の食事で気をつけるとよいポイントをお伝えします。

☆バランスのとれた食事
おにぎりやパンだけのような主食単品の食事では野菜やたんぱく質が不足しやすく、栄養バランスも悪くなります。
→コンビニや外食を利用する際は野菜サラダなど1品追加して、野菜やきのこなどの食物繊維の多い食品をしっかり摂ることを意識しましょう。

☆調理方法
揚げ物や炒め物は油を使った調理方法になるためエネルギーが高くなりやすいです。油は1gで9kcalとエネルギー密度が高いため、油をたくさん摂ってしまうと簡単に摂取エネルギーは多くなってしまいます。
→蒸し・ゆで・焼き料理を増やし、揚げ物は少なくしましょう。
オリーブ油も油なのでむやみに使いすぎるのは注意が必要です。

☆嗜好品(菓子類や砂糖入り清涼飲料水、アルコールなど)
3食の食事で適正摂取エネルギー量が守られていても、加えて嗜好品も摂取すると摂取エネルギーは過剰になってしまいます。たとえばコカ・コーラは500mlで225kcalもあります。アルコールは食欲が増し食べ過ぎにもつながります。
→菓子類や砂糖入り清涼飲料水は習慣化しやすく糖質を多く含んでいるため控えましょう。また、代替としてゼロカロリー飲料を積極的に摂取することもおすすめできません。
アルコールは種類にかかわらず飲み過ぎに注意しましょう。

☆食事の摂り方
欠食や不規則な食事時間は空腹感により過食になる傾向があります。早食いでは満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまい、摂取エネルギー過剰になってしまいます。
→3食規則正しく食事を摂取しましょう。食事はゆっくりよく噛んで食べて、腹八分目にとどめておきましょう。

まとめ

肥満につながる食事は単に食べ過ぎること以外にも栄養バランスの偏りや食べ方も関係しています。また軽い運動などを日常的に取り入れて消費エネルギーを増やすことは肥満予防に効果的です。過度な食事制限によるダイエットはビタミンやミネラルなどの必要な栄養素が不足するだけでなく、かえってリバウンドにつながってしまいます。改善できそうなポイントをひとつでも見つけて、適切な摂取エネルギー量を把握しながら無理なく目標体重を維持し肥満を予防していきましょう。

参考)肥満症診療ガイドライン2022
令和6年 国民健康・栄養調査
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