CVPPP(包括的暴力防止プログラム)とは
Comprehensive Violence Prevention and Protection Programme
CVPPP(包括的暴力防止プログラム)とは、病状により不穏な状態にある患者さんの気持ちに寄り添い、尊厳と安全を守りながら必要な医療を提供するためのプログラムです。
このプログラムは一般社団法人日本こころの安全とケア学会が監修しており、当センターでは同学会が開催する研修へトレーナー・インストラクターが定期的に参加し、2019年度の最新版テキストに基づいて、毎年院内CVPPP研修会を開催しています。
【採用職員研修】
医療医現場における暴力を正しく認識し、ケアに繋げられるように、暴力防止に関する基本的な理論と、緊急時の対処について年に2回、病棟・外来の実践を交えて集合研修を開催しています。参加者からの感想では「過度な緊張や不安が改善された」「暴力について相手の思いを汲み、支援する事へ前向きに取り組めるようになった」等と多くの意見を受けています。
【つらい思いへの支援】
暴力による怖い思いは当事者のみならず関係者もつらい体験として残るため、出来事の振り返りを推奨しています。被害を受けた人が建設的な振り返りができるよう、心理的サポートや危険予知トレーニングをすすめています。
当センターで活躍するCVPPPインストラクターとCVPPP推進委員会委員長(トレーナー)の3人です。
不穏・興奮状態の患者さんに対し、人権を尊重して関わるためには常に当事者中心というスタンスを持ち、スタッフが適切な知識・技術と自信を持って当事者にケアが行えるよう、委員会での検討や院内研修を開催しています。
スタッフ紹介
・CVPPPインストラクター:2名
・CVPPPトレーナー:16名
新人研修・院内研修2回 学習会などを開催しています。
CVPPP研修について
令和4年度に予定している研修は、コロナ感染状況の変化を見極めながら、適切な感染対策を遵守し、当院医療従事者を対象に実施しています。
令和4年4月 現在
当院CVPPPインストラクター2名は、2019.12.13 CVPPPフォローアップ研修、2019.12.14~15 日本こころの安全とケア学会 2019年第2回学術集会に参加してきました。
専門職として、ケアの瞬間を大切に!ケアする者として、不安や怒りにどのようにかかわるか。当事者を中心としたケアの技術向上を目指していきます。
令和4年7月9日(土) 8:30~17:15当院の新規入職者20名(Dr.7名、Ns.10名、Ph.2名、PSW.1名)に向けて開催しました。
トレーナーとインストラクターにより、暴力発生のメカニズムや、パーソンセンタードケアに基づく関わり方、言語的暴力や身体的暴力への対応から、被害を受けた人への精神的支援についても勉強しました。
患者さんが体験しているのであろう不安や怒りにどう寄り添うか、ロールプレイや意見交換を丁寧に行いました。
令和4年11月4日(金)17:15~18:15当院の新規入職者17名(Dr.5名、Ns.9名、Ph.1名、CP.1名、PSW.1名)に向けて、当院の外来環境を使用し開催しました。
患者さんの精神的な危機的状況に加えて、入院するという辛い体験に、いかに寄り添うか、ロールプレイや意見交換を丁寧に行いました。患者さんと協力しながら安全に治療を受けられる支援を資料や実技で説明しました。