手術室

『こわくない手術室・痛くない手術』を目指して

当手術室は、出生直後の体重1000グラムに満たない赤ちゃんから成人の方まで幅広い年代や体格の患者様を対象として、全身麻酔または、局所麻酔で手術や検査を受けております。私たち麻酔科医師、手術室看護師は、安全に手術や検査を受けていただくために、関係する部署のスタッフが連携協働して患者様の対応をしております。また、こども病院手術室では、こどもたちの成長に合わせて、自分自身の病気や治療について理解認識していけだけるように様々な支援をしています。手術室スタッフが関われる時間は多くありませんが、患者様とそのご家族の気持ちに寄り添い一緒に治療を進めていきたいと考えています。

静岡県立こども病院 手術室入口

入口

術前

手術検査を受けられる患者様の身体的心理的状態を把握し、麻酔科医師、手術室看護師、ご家族そして患者様ご本人の希望を取り入れながら手術室入室方法(前投薬を使用するかどうか)や麻酔の導入方法(麻酔をかけていく方法)などを決めていきます。
術前プレパレーション(心理的準備)とは、こどもたちが手術や検査をする場所を見ておくこと、当日経験する内容を体験しイメージを持つことで、安心感につながり不安を和らげることを目的としています。
術前プレパレーションは、手術検査当日入院の方は、麻酔科診察日にCLS(チャイルドライフスペシャリスト)が、前日以前に入院されている方は手術室の看護師が対象者の方にお声をかけさせていただきます。内容は、手術当日に行う内容をこどもたちがイメージできるように、手術室の見学、麻酔導入で使用するマスクの香りやゲームなどご本人とお話をしながら相談していきます。

子どもたちの理解に合わせて使用する支援ツール

子どもたちの理解に合わせて使用する支援ツール

手術中

手術や検査を行う医師、麻酔管理を行う麻酔科医師、手術室看護師、手術中に使用する器械を管理する臨床工学技士など多くの職種が関わり連携協力をして進められます。安全に手術検査を受けていただくために手術室内に患者様とご家族が一緒に入っていただき、お部屋の前でお名前、生年月日など「手術室安全チェックリスト」に沿って確認をさせていただきます。集中治療室系の部署の患者様は手術室看護師が出向き、ベッドサイドでご家族とともに確認後手術室へ移動します。原則、患者様が手術・検査中、ご家族の方は手術室フロアの家族待合室で待機していただきます。

手術室入口の2枚目のドア

手術室入口の2枚目のドアを入ります

番号があるお部屋

番号があるお部屋の前で安全確認をします

ネームバンドの確認

手術室内の様子

ファシリティドッグの力を借りることもあります

ファシリティドッグの力を借りることもあります

お部屋の中ではモニターをつけます

お部屋の中ではモニターをつけます

ご家族の待合室

ご家族の待合室

手術室退室後

多くの患者様は、手術室を出る時完全に麻酔から覚めてはいないことが多いです。検査手術時間にもよりますが、術後に持続的な鎮静をしていない場合は、1~数時間程度で麻酔をかける前の意識レベルに戻ります。検査や手術による痛みをできるだけ感じないよう手術中から鎮痛コントロールを行っていますが、時間と共にその効果は小さくなっていきます。病棟でも痛みのコントロールが継続してできるよう対応していきます。麻酔科医師や手術室の看護師が訪問をさせていただき患者様の術後状態を確認させていただきます。また、繰り返し手術や検査を受ける予定がある患者様は次の検査や手術に向けて、手術室入室方法や麻酔をかける方法をご本人、ご家族の方と一緒に検討をさせていただきます。ご不明な点がございましたらいつでも手術室のスタッフに声をかけて下さい。