グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


ガイドラインから法定化へ…小児夜間一次医療に、来院型オンライン診療


全国に先駆け静岡県立こども病院が切り拓く
オンライン診療の最前線
深夜、子どもが高熱を出した。近くに診てもらえる小児科がない。救急車を呼ぶほどではないが、このまま朝まで待つのも不安だ。
───そんな日本全国保護者の切実な悩みに、私たちはどう応えられるか?特に小児科医が少ない地域の子どもたちに医療をどう届けるか。近年民間組織を中心に様々なオンライン診療が展開され、それは主に地域医療相談を担っていただいているが、多くは数百キロ遠方の医師からの診察であり、適切な2次、3次救急への展開は容易でない。

この問いに真正面から向き合うべく、「夜間来院型小児オンライン診療」全国モデルとなる実証事業を皆さんの力を借りながら動かしているのが、私たち静岡県立こども病院です。

厚労省委託「診療科偏在対策遠隔医療推進事業」採択

今年度の医療法改正によりオンライン診療が法定化され、それに伴う診療報酬改定も行われました。
そして厚生労働省は令和8年度特別予算事業として全分野の医学学術団体に「診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業」を通知、令和8年4月、日本小児科学会からの依頼により静岡県立こども病院が単独事業として小児医療に対するオンライン診療モデルを実証します。

来院型オンライン診療

訪問看護等を中心に看護師補助によるオンライン診療は定着しつつあり、今年度の診療報酬改定項目にも盛り込まれました。採血、レントゲン、CT検査結果の共有により比較的診療が進めやすい一般成人診察に対し、小児医療は問診、視診、聴診、触診がその大部分を占める診察です。

そこで患者様に診療所に来院いただき、看護師による診察補助のもとオンライン診療をこども病院医師が実施するのが小児来院型オンライン診療です。

小児オンライン診療機器を選定─デジタル聴診器 EKO CORE 500、本邦初使用へ

あらゆる小児診察時所見を想定し多くのオンライン診療機器をこども病院救急科医師と検証を重ねてきました。このたびデジタル聴診器 EKO CORE 500 の臨床研究目的による本邦初使用が正式に決定し、製造元米国企業との契約締結に至りました。
全体映像 浅い促迫呼吸、皮膚色の変化も見逃さないリングライト付き4K webカメラ
耳鏡 鼓膜から鼻口腔まで鮮明な画像が得られるデジタル耳鏡
聴診器 浅い呼吸も聞き逃さないデジタル聴診器

デジタル耳鏡

デジタル聴診器

富士市の夜間救急に「こども病院の医師」が届く

今年度最も注目されるのが、これら機器の導入の下に進められる富士市救急医療センターとの連携です。
同センターには多くの時間外小児患者が訪れますが、安定した夜間小児科医確保は長年の課題であり、多くの地域で同様の状況に直面しており、2030年にはそれが現実問題として重くのしかかってまいります。
本事業では地域小児3次医療を担うこども病院医師が来院型オンライン診療「D to P with N」を通じて医療を提供し、必要に応じて2次医療圏病院へ治療を繋ぐ。もちろん必要であれば、当院が受け入れ治療を継続し、最後まで途切れない地域密着完結型小児救急医療を提供いたします。

2次救急医療圏医師からも、3次救急医によるオンライン1次トリアージ的意味合いを持つこのオンライン医療がどのような効果を地域にもたらすか注目されています。

未来の小児医療の形を、静岡から

当院はすでに「外来再診(clinics・モバイル完結型)」「川根本町(地域小児科診療)」「富士市救急医療センター(来院型夜間救急)」「2次病院若手医師指導医連携システム」と、一つの病院で複数形式のオンライン診療連携を同時展開している国内でもまれな小児病院としてのモデルケースを実現しつつあります。

そしてオンライン診療が法定化され、大規模な診療報酬改定が行われた今年、静岡だけにとどまらない、人口減少・医師偏在・過疎化という構造的問題の解決手段の一つとして、この静岡モデルがやがて日本の小児医療の標準モデルになる可能性を秘めています。

今後とも皆さまのご理解とご支援と賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

静岡県立こども病院 情報管理部部長 太田教隆

太田教隆
情報管理部長
  1. ホーム
  2.  >  当院について
  3.  >  広報・発行物・公式SNS・年報
  4.  >  広報紙『こども病院ひろば』
  5.  >  ガイドラインから法定化へ…小児夜間一次医療に、来院型オンライン診療