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病理学部

最終更新日:2021年4月26日

スタッフと専門領域

職名氏名出身大学
(卒業年次)
専門領域
学会専門医資格等
病理学部長
病理診断科主任医長
鈴木 誠浜松医科大学
(平成2年)
外科病理
腫瘍病理
検体検査管理
日本病理学会評議員
日本病理学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会専門医
日本臨床検査医学会臨床検査管理医
臨床研修指導医
分子病理科主任医長新井 一守浜松医科大学
(昭和63年)
外科病理
腫瘍病理
日本病理学会評議員
日本病理学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会専門医
臨床研修指導医
病理診断科医長草深 公秀 東京医科歯科大学
(昭和63年)
-
日本病理学会評議員
日本臨床口腔病理学会専門医・理事
日本唾液腺学会評議員・理事
日本臨床分子形態学会評議員
病理診断科医長村松 彩名古屋大学
(平成19年)
外科病理
日本病理学会評議員
日本病理学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会専門医
臨床研修指導医
特別嘱託医目黒 史織 浜松医科大学
(平成18年)
-
日本病理学会専門医
細胞診専門医
特別嘱託医八木 春奈山形大学
(平成25年)
-
日本病理学会専門医
特別嘱託医村上 明紀山梨大学
(平成30年)
-
-

認定学会名(施設認定)

  • 日本病理学会研修認定施設
  • 日本臨床細胞学会認定施設

診療実績・新しく取り組んだ医療

診療実績

H28年度H29年度H30年度H31/R元年度
組織診断症例12,14112,53312,49813,471
同 標本数64,19368,27565,94469,689
細胞診症例7,9807,7967,9207,905
同 標本数14,64014,20014,06213,480
剖検25151315
免疫染色1,0781,1071,0971,218
術中迅速診断789829834905
他院標本再診断416366395653

新しく取り組んだ医療

1) 診療実績
・乳癌 HER2遺伝子の FISHを院内実施した。
・病理診断に必要な抗体を、新たに 12種類採用した(現在の保有抗体数 181種類)。
2) 新しく取り組んだ医療
・乳癌に対する免疫チェックポイント阻害剤適応のための、PD-L1コンパニオン診断を開始した。
・肺癌の ALK融合タンパクのコンパニオン診断を開始した。
・肺癌のオンコマインDx Target Testマルチ CDxシステムを導入した(外注)。
・病院が行う遺伝子パネル検査 Foundation Oneへの協力を開始した。

発表論文

平成31年・令和元年度

Sato K, Saiki Y, Arai K, Ishizawa K, Fukushige S, Sakurada A, Okada Y, Horii A: S100A10 upregulation associates with poor prognosis in lung squamous cell carcinoma. J Thorac Oncol 2019: 14(10): S321-S322.
Arai K and Hirose M: Annexin A2 expression in aerogenous metastasis of pulmonary invasive mucinous adenocarcinoma: A case report including immunohistochemical analysis. Case Reports in Oncol Med 2019, 1-7.
草深公秀: 「多形腺腫由来癌」長尾俊孝 編集「癌診療指針のための病理診断プラクティス:唾液腺腫瘍/口腔・歯原性腫瘍」分担執筆 : 中山書店、119-128、2019
草深公秀: 「食道腺様嚢胞癌」 胃と腸 第54巻10号: 1448-1451、 2019
草深公秀: 「食道腺導管腺腫」 胃と腸 第54巻10号: 1457-1459、 2019
Osumi H, Kawachi H, Murai K, Kusafuka K, Inoue S, Kitamura M, Yoshio T, Kakushima N, Ishihara R, Ono H, Yamamoto N, Sugino T, Nakatsuka S, Ida S, Nunobe S, Bando E, Omori T, Takeuchi K, Fujisaki J. “Risk stratification for lymph node metastasis using Epstein-Barr virus status in submucosal invasion (pT1) Gastric cancer without lymphovascular invasion: a multicenter observation study” Gastric Cancer 22(6) : 1176-1182, 2019.
Kusafuka K: “Salivary duct carcinoma: Old but new aspects” Chapter 2. In “Head and Neck Cancer” Open Access ebook, NV, USA, 2019.
Kusafuka K, Kawasaki T, Onitsuka T, Hamaguchi N, Morita K, Mukaigawa T, Nishiya Y, Kamijo T, Iida Y, Nakajima T, Sugino T: “Acantholytic squamous cell carcinoma and salivary duct carcinoma ex-pleomorphic adenoma of the Submandibular gland: a report of two extremely rare cases and their immunohistochemical findings” Head Neck Pathol vo.14, 230-238, 2020. doi.: 10.1007/s12105-018-0987-2
Kusafuka K, Yamashita M: Mucin-producing papillary carcinoma of the thyroid gland: A rare case report with unusual histology. Int J Case Rep vol.4: 131, 2020

平成30年度

[原著]
Sato K, Saiki Y, Arai K, Ishizawa K, Fukushige S, Aoki K, Abe J, Takahashi S, Sato I, Sakurada A, Okada Y, and Horii A: S100A10 upregulation associates with poor prognosis in lung squamous cell carcinoma. BBRC 2018; 505(2): 466-470.

学会発表

平成31年・令和元年度

[国際学会]
Sato K, Saiki Y, Arai K, Ishizawa1 K, Fukushige S, Sakurada A,Okada Y, Horii A: S100A10 UPREGULATION ASSOCIATES WITH POOR PROGNOSIS IN LUNG SQUAMOUS CELL CARCINOMA. World Conference on Lung Cancer 2019. 9. 7-10 (Barcelona, Spain).
Kusafuka K, Miyabe S, Ishibashi K, Nakajima T, Sugino T: “Hybrid carcinoma of the salivary gland: Report of two extremely rare cases. The 31st European Congress of Pathology Sept.7-11, 2019 (Nice, France) 2019
Kusafuka K, Baba S, Maeda M, Yamanegi K, Inagaki H, Otsuki Y, Kuroda N, Itakura J, Suzuki K, Iwai H, Imamura Y: “Immunoprofiling of salivary duct carcinoma in a large cohort retrospective study 170 patients from Japan: Significance of p53 and MUC6”. The 109th United States and Canadian Academy of Pathology Feb.29-Mar.5, Los Angeles, CA, USA, 2020.
[国内学会]
八木春奈、村松彩、鈴木誠、新井一守:子宮体部腫瘍の一例.第274回静岡県病理医会、2019.4.20、静岡
草深公秀、八木春奈、村松彩、鈴木誠、新井一守、寺田忠史:左舌腫瘍の一例.第275回静岡県病理医会、2019.6.22、静岡
村松彩、鈴木誠、草深公秀、新井一守、寺田忠史:画像的にも組織学的にも診断が容易でなかった子宮病変.第275静岡県病理医会、2019.6.22、静岡
八木春奈、鈴木誠、室博之:膵腫瘍の一例.第276回静岡県病理医会、2019.8.31、静岡
村松彩、鈴木誠、新井一守、草深公秀、寺田忠史、谷岡書彦: transformed follicular lymphoma with severe fibrosis.第84回日本病理学会中部支部交見会、2019.12.14、名古屋
八木春奈、新井一守、鈴木誠:免疫チェックポイント阻害薬による肝障害を認めた1例.第277回静岡県病理医会、2020.2.8、静岡
草深公秀、川崎卓也、前多松喜、馬場聡、山根木康嗣、稲垣宏、中島孝、杉野隆:唾液腺導管癌(SDC)の臨床病理学的検討: 多施設間共同研究(その1) 第108回日本病理学会春季総会、2019、東京
草深公秀、宮部悟、石橋謙一郎、中島孝、杉野隆: 非常に稀な唾液腺原発混成癌の2症例 第108回日本病理学会春季総会、2019、東京
草深公秀、下田忠和、中島孝、杉野隆: 食道・胃接合部に発生したSMARCB1欠失未分化癌の一例 第108回日本病理学会春季総会、2019、東京
草深公秀、鬼塚哲郎、上條朋之、宮部悟、石橋謙一郎、濱口宜子、森田浩太朗、向川卓志、西谷友樹雄、飯田善幸、中島孝、寺田忠史: 耳下腺原発混成癌2例の病理学的解析 第43回日本頭頸部癌学会、2019、金沢
草深公秀、村松彩、鈴木誠、新井―守、寺田忠史: 右耳下腺腫瘍 第83回日本病理学会中部支部交見会、2019、岐阜
草深公秀、八木春奈、村松彩、鈴木誠、新井一守、寺田忠史: adenoid cystic-featuresを示した頭頸部原発類基底細胞癌の2例 第65回日本病理学会秋季特別総会、2019、つくば
草深公秀、山中正二、大橋建一: 左耳下腺腫瘍の一例 第21回唾液腺腫瘍病理研究会、2019、東京
草深公秀、板倉淳哉: 左耳下腺腫瘍の一例 第21回唾液腺腫瘍病理研究会、2019、東京
草深公秀、村松彩、鈴木誠、新井一守、寺田忠史: 癌腫成分が上皮・筋上皮癌であった多形腺腫由来癌の一例 第64回日本唾液腺学会: 症例検討、2019、東京
草深公秀、鬼塚哲郎、中島孝、杉野隆: 耳下腺原発混成癌の2例 第64回日本唾液腺学会: 一般演題、2019、東京
草深公秀: 特異な組織像を示した左中咽頭前壁癌原発HPV非関連癌の一手術例 第38回日本口腔腫瘍学会、2020、東京

平成30年度

[国内学会]
村松彩、室博之、鈴木誠、新井一守(病理診断科):Low grade neuroendocrine tumor が疑われた子宮腫瘍の一例、第268回静岡県病理医会、平成30.4.7、 静岡
八木春奈、鈴木誠、村松彩、室博之(病理診断科):腹腔内腫瘍の一例、第273回静岡県病理医会、平成31.2.9、静岡
岩崎朋弘(病理診断科):病理検体取り扱いマニュアルの神髄を探る、第67回日本医学検査学会、平成30.5.12-13、浜松
岩崎朋弘(病理診断科):浸潤性膵管癌の一例(スライドカンファレンス回答者)、第59回日本臨床細胞学会総会、平成30.6.1-3、札幌
岩崎朋弘(病理診断科):薄切の内部精度管理、第3回中部圏認定病理技師企画研修会、平成30.7.13、名古屋
岩崎朋弘、他(病理診断科):横紋筋腫の一例、2018年度静岡県臨床細胞学会秋期学術集会、平成30.10.13、静岡
土屋千夏、山崎葉子、岩崎朋弘、矢崎恵弥、水上睦未、嶋﨑健介、窪田亜希、石川直史、村松彩、新井一守、鈴木誠、室博之、寺田忠史(病理診断科):後腹膜に発生した傍神経節細胞腫の1例、第32回関東臨床細胞学会、平成30.9.22、新潟
[国際学会]
Sato K, Saiki Y, Arai K, Ishizawa K, Fukushige S, Aoki K, Sakurada A, Okada Y, and Horii A: Relationship between expression of S100A10 and prognosis in lung squamous cell carcinoma. 77th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association. 2018. 9. 27-29 (Osaka, Japan).
Saiki Y, Sato K, Arai K, Ishizawa K, Fukushige S, Aoki K, Abe J, Takahashi S, Sato I, Sakurada A, Okada Y, and Horii A: S100A10 upregulation associates with poor prognosis in lung squamous cell carcinoma. AACR-JCA 11th Joint Conference: Breakthroughs in Cancer Research: Biology to Precision Medicine. 2019. 2. 8-12 (Maui, Hawaii, USA).

平成29年度

村松彩・室博之・鈴木誠・新井一守・寺田忠史,キノコ型形態を示した多発性solitary xanthogranulomaの一例,第106回日本病理学会総会,平成29.4.28,東京.
村松彩・室博之・新井一守・鈴木誠・寺田忠史,Adenocarcinoma showing signet-ring cell feature of the thymic gland,第80回日本病理学会中部支部交見会,平成29.12.23,名古屋.

平成28年度

村松彩・室博之・鈴木誠・新井一守,左心耳瘤の1例,第258回静岡県病理医会,平成28.6.25,静岡.
村松彩・室博之・鈴木誠・新井一守,慢性薬剤性肝炎の一例,第261回静岡県病理医会,平成28.12.3,静岡.

平成27年度

室博之・鈴木誠・新井一守(病理診断科)・目黒史織(浜松医科大学 再生・感染病理学),皮膚の多発性マッシュルーム型腫瘤の1例,第250回静岡県病理医会,平成27.1.24,静岡.
岩﨑朋弘(病理診断科),当院の薄切における内部精度管理の取り組みと問題点,第54回平成27年度日本臨床検査技師会中部圏支部医学検査学会,平成27.9.26, 静岡
荒川恵弥・石川直史・山崎葉子・岩﨑朋弘・土屋知夏・鈴木誠・新井一守・室博之(病理診断科),当院で経験した膵超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)による膵神経内分泌腫瘍の5例,第54回日本臨床細胞学会秋期大会,平成27.11.21,名古屋.

平成26年度

荒川恵弥・石川直史・山崎葉子・岩﨑朋弘・岡本真幸・土屋知夏・水上睦未・佐口洋平・鈴木誠・新井一守・室博之(病理診断科), 当院で経験した甲状腺髄様癌の6例, 第28回関東臨床細胞学会学術集会, 平成26.9.13, 沼津.
目黒史織・鈴木誠・新井一守・室博之(病理診断科), タモキシフェン療法中の子宮内膜ポリープ状病変の一例, 第248回静岡県病理医会, 平成26.10.18, 静岡.
室博之(病理診断科), EBV関連リンパ増殖症の一例;81歳男性, 第248回静岡県病理医会, 平成26.10.18, 静岡.

平成25年度

荒川恵弥・山崎葉子・石川直史・遠藤亮和・岡本真幸・松下知夏・村井信夫・鈴木誠・新井一守・室博之(病理診断科)
「当院で経験した甲状腺髄様癌の5例」
日本臨床細胞学会静岡県支部 第34回春期学術集会,平成25.5.18,静岡.

後藤真奈・鈴木誠・新井一守・室博之(病理診断科)・長谷川洋敬(富士脳研病院)
「頭蓋底腫瘍の一例」
第244回静岡県病理医会,平成25.6.22,掛川.
鈴木誠 (病理診断科)・常泉道子(乳腺外科)
「乳腺metaplastic carcinomaの一例」
第65回静岡県乳癌研究会,平成25.7.27,静岡

~平成24年度

室 博之、鈴木 誠、新井一守、大場範行: マンノース受容体(CD206)の肝内分布についての免疫組織学的研究、ヒト肝を対象として. 第93回日本病理学会総会、2004年6月、札幌
鈴木 誠、室 博之、新井一守、大場範行: 自然退縮をきたした肝細胞癌の1切除例. 第95回日
本病理学会総会、2006年5月、東京
山崎葉子、遠藤亮和、石川直史、荒川恵弥、古澤亜紀、鈴木誠、新井一守、室博之、腹水細胞診が有効であったBurkitt lymphoma の一例 第49回日本臨床細胞学会秋期大会、2010年11月、神戸
遠藤亮和、山崎葉子、荒川恵弥、石川直史、鈴木誠、新井一守、室博之、肺カルチノイド 4例の細胞学的、組織学的検討 第51回日本臨床細胞学会秋期大会、2012年11月、新潟

教育講演(研究会・外部講師)

平成31年・令和元年度

草深 公秀「唾液腺導管癌の亜型〜古くて新しい概念〜」第108回日本病理学会春季総会(唾液腺腫瘍病理研究会コンパニオンミーティング)、2019、東京
Kimihide Kusafuka: “The left parotid gland tumor” Slide Seminar (Head and Neck Pathology), The 31st European Congress of Pathology Sept.7-11, 2019, Nice, France
Kimihide Kusafuka: “Immunoprofiling and subtypes of salivary duct carcinoma: Multi-institutional retrospective study” The 1st International Congress of Cancer and Clinical Oncology Dec.5-7, Singapore, 2019

平成30年度

岩崎朋弘(病理診断科):呼吸器細胞診、平成30年度静岡県臨床検査技師会第2回病理細胞研修会講師、平成30.9.29、静岡
岩崎朋弘(病理診断科):呼吸器細胞診、2018年度静岡県臨床細胞学会第2回ワークショップ講師、平成30.12.2、浜松

座長

平成31年・令和元年度

草深 公秀 第64回日本唾液腺学会: 症例検討1 東京、2019
草深 公秀 第64回日本唾液腺学会: 臨床・病理2 東京、2019
鈴木 誠 第108回日本病理学会春季総会:上部消化管8 東京、2019

高度医療・先進医療への取組と将来構想(方向)

1.病理診断、とくに組織診断について

病理組織診断は、様々な疾患で起る組織や細胞の病変を顕微鏡で直接観察し、病気の確定診断を行う業務です。当科では、検体をパラフィンに包埋し、千分の数mmに薄切後、組織や細胞の成分を選択的に染色して、顕微鏡で観察しています。病理組織診断には以下のような特色があります。

  1. 病変部の組織や細胞を対象としているので技術的には、疾病の本態に係る蛋白質や遺伝子の大部分が分析できると考えられています。
  2. パラフィン包埋検体は、数十年間使用可能であり、一つの検体から数十~数百枚の顕微鏡標本が作れます。すなわち必要な時に新たな検査が追加できます。

2.高度医療・先進医療への取組と将来構想

1.病理診断結果検索システムの構築
開院以来の病理診断記録を、瞬時に検索できるパソコン・システムを構築し、パラフィン包埋検体の追加検査や悪性腫瘍の再発と新規発生との区別などに活用しています。

2.医療の進歩に対応できる病理組織検体処理の実施
・平成8年から乳癌の固定条件を改め、Hercep testで優れた成果をあげております。
・平成13年4月から固定法を改良し、免疫染色のみならず、遺伝子検査にも適したパラフィン包埋検体を作製しております。

3.治療に直結した分子病理診断
近年、遺伝子やタンパク質の情報を元に、個々のがんのもつ腫瘍形質に対応した治療(オーダーメード医療)が提唱され、特定のタンパク異常や遺伝子異常に対応した分子標的薬が続々と研究開発されております。
当科も、多種多様ながんの細胞の形質を免疫染色によって分析し、治療方法の決定に貢献しております(乳癌のハーセプテスト・ホルモンレセプター ほか多数)。とりわけオーダーメード医療が強く提唱されるようになった平成 20年以降は、診療各科の要請・協力のもと、治療に直結した、遺伝子変異の報告(解析は外注)や新たな免疫染色を積極的に導入しております(詳細は下記)。
代表的なものとして、平成 29年 3月には、静岡県下でいち早く肺癌のPD-L1コンパニオン診断を導入し、平成 31年 3月からは、種々の固形癌に対するマイクロサテライト不安定性検査を開始しました。さらに令和元年 10月からは、肺癌の主たる遺伝子異常を検出するためのオンコマインDx Target Testマルチ CDxシステム(外注)を導入しました。また、課題であった乳癌 HER2遺伝子検査の蛍光 in situ hybridization(FISH)も、画像解析システムを応用することで院内での実施を開始し、当部署で精度管理ができるようになりました。
今後は他の遺伝子検査の院内実施やがんゲノム医療プロジェクトへの対応に向け、関係部門と協力し積極的に取り組んでいきたいと考えています。
細胞診に関しても、平成22年より、子宮頚部検体の判定にベセスダシステムを導入しました。このシステムは、世界基準の判定法で、子宮頚癌の発生に深く関わるヒトパピローマウイルス(HPV)の核酸同定検査(本院は検査施設認定)とも直結しております。また、令和元年から若手の細胞検査士を増員しました。彼らも上述の分子病理診断の一翼を担っております。

<治療に直結した遺伝子変異の報告や免疫染色の導入>
・平成20年~; 肺癌の EGFR遺伝子変異
・平成 21年~; 大腸癌の EGFR染色と K-Ras遺伝子変異
・平成23年~; 進行胃癌のHercep test(免疫染色)
・平成 24年~; 肺癌の ALK免疫染色
・平成 28年~; 肺癌の EGFR耐性変異 T790Mのコンパニオン診断
・平成 29年~; 肺癌のPD-L1コンパニオン診断(免疫染色)
・平成 30年~; 肺癌 ROS1融合遺伝子
・平成 31年~; 肺癌の BRAF V600遺伝子変異のコンパニオン診断
・平成 31年~; 種々の固形癌に対する、マイクロサテライト不安定性検査
・令和 元年~; 肺癌の ALK融合タンパクのコンパニオン診断(免疫染色)
・令和 元年~; 肺癌の オンコマインDx Target Testマルチ CDxシステム
・令和 元年~; 乳癌のPD-L1コンパニオン診断(免疫染色)
・令和 2年~; 乳癌 HER2遺伝子 FISHの院内実施
・令和 2年~; 当院のがん関連遺伝子変異の網羅的解析(FoundationOne)への協力

4.がんゲノム医療連携病院
平成 30年 4月に、本院は、がんゲノム医療連携病院(京都大学 拠点)に指定されました。がんゲノム医療は、次世代シークエンサーを用いてがん組織中のがん関連遺伝子の変異を網羅的に解析しオーダーメード医療を推進する、国家的プロジェクトです。病理組織(パラフィン包埋標本、凍結組織)を用いることから、当科の果たす役割は極めて大きく、今後は、検体の処理から保管まで、ゲノム医療を踏まえた精度管理が重要目標となります。

5.治験・多施設共同研究
当科は、乳癌、胃癌、食道癌 等、種々の癌に対する国際的治験に参加しております(年平均 3件)。加えて、JCOG研究を含む国内の多施設共同研究にも積極的に協力しております(年平均 3件)。

地域医療への貢献実績・地域医師への希望

他院からの病理検体の診断:市内開業医を含め他施設からの組織検体の診断と病理標本のコンサルテーションを行っています。