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肝臓・胆道・膵臓疾患

最終更新日:2017年6月15日

当科では、過去30年間に数多くの肝・胆・膵疾患の手術を行っています。


1.胆道閉鎖

胆管が閉塞する乳児の病気で黄疸と灰白色便が特徴です。新生時期から乳児期早期(2~3ヵ月)に灰白色便(鼠色~極めて薄い黄色)で黄疸の消失が悪い場合は、早期の治療が必要な疾患(胆道閉鎖症や胆道拡張症など)があります。
胆道閉鎖症の術後などに肝移植が必要な場合には、他施設にご紹介し、術後のフォローは当科で行っています。

2.先天性胆道拡張症、膵・胆管合流異常

先天性胆道拡張症は、小児の代表的な肝・胆道疾患のひとつである。総胆管嚢胞(choledochal cyst)ともよばれ総胆管の嚢胞状、紡錘状あるいは円筒状の拡張をみるが、拡張は総胆管だけでなく肝内胆管、総肝管にもみられることから最近では先天性胆道拡張症と総称されている。東洋人に多く、男女比は約1:3で女性の頻度が高い。胆道拡張症のほとんどに膵・胆管合流異常が見られます。腹痛、黄疸、膵炎などをおこし、放置すると将来高率に胆道癌を発症します。最近では、腹痛や膵炎を繰り返す小児の中に胆管拡張のない膵・胆管合流異常やお母さんのお腹にいる胎児期に胆道拡張症が発見されるようになりました。
こども病院では、多くの手術を行っており、これまでに190人ほどの胆道拡張症の手術を行い良好な結果を得ています。

また2009年より腹腔鏡下手術を標準手術として行っており、これまで45人ほどのお子さんに腹腔鏡のみで手術を行いました。3~12mmの穴を3-4ヶ所にあけて行います。女児に多いことから従来の大きな傷がなく美容的にも優れています。しかしすべてのお子様にできるわけではありません。

3.肝芽腫、肝細胞癌

小児肝癌には乳児期に多い肝芽腫と、年長児の成人型肝癌があります。肝芽腫では、予後は成人に比べ肝硬変の合併が少なく、治癒切除率が高く、化学療法も効果があり成人に比べ良好です。とくに腫瘍が完全に切除されることが予後に重要です。血液腫瘍科などと腫瘍カンファレンスを定期的に行い、化学療法や手術の時期など治療方針を決めています。

過去15年の肝・胆・膵・脾代表的疾患の手術件数
(2000年1月1日~2016年12月31日)
先天性胆道拡張症根治術98(腹腔鏡 41)
胆道閉鎖(肝門部空腸吻合)43
胆石・総胆管結石23(22)
肝内結石(肝切除)5
肝芽腫・肝細胞癌(肝切除)31
転移性肝腫瘍切除5
膵腫瘍切除10
慢性膵炎手術4
脾摘59(42)


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