整形外科 疾患・治療
主な対象疾患
首より下の運動器(骨、関節、筋肉、靭帯など)すべてが対象となります。外来を受診される患者さんの代表的な病気は以下のようなものです。
- 斜頚(首の傾き )
- 骨折及びその後の変形
- うちわ歩行(うちまた)
- 先天性股関節脱臼
- O脚X脚などの下肢の変形
- 内反足などの足の変形
- ペルテス病
- 大腿骨頭すべり症
- 骨や関節の感染症
- 骨やそのまわりの腫瘍(特に良性)
- 骨系統疾患(全身の骨の病気)
- 脚長不等(左右の手や足の長さの違い)
- 側弯症(背骨の曲がり)
主な検査と治療
検査
整形外科で最も多く使う検査はレントゲンです。これで、診断や治療方針をたてることが可能な病気もありますが、診断や治療に詳しい情報が必要な時は、CT, MRI, シンチグラムなどの画像検査や血液検査を必要に応じて単独もしくは組み合わせて行います。
CT, MRI, シンチグラムはレントゲンと違い、一瞬で終わる検査ではないこと、じっとしていなければ撮影できないことから、小さいお子様では、眠くなるお薬を使って寝ている間に撮影しています。
CT, MRI, シンチグラムはレントゲンと違い、一瞬で終わる検査ではないこと、じっとしていなければ撮影できないことから、小さいお子様では、眠くなるお薬を使って寝ている間に撮影しています。
治療
治療には保存療法(ギプス、装具、消炎鎮痛剤など)と手術とがあります。保存療法と手術どちらの治療でも成績がかわらない場合には、一部の例外を除いて保存療法が選択されます。小児整形外科領域では保存療法の占める割合が成人より大きいです。しかし、保存療法で治らない場合には手術が必要になります。
また、自然経過と治療とで治り方に差がない場合は、治療をせずに自然経過を観察することもあります。
また、自然経過と治療とで治り方に差がない場合は、治療をせずに自然経過を観察することもあります。
具体例
先天性股関節脱臼では、月齢にもよりますが、まず装具をつけて治そうと試みます。これで治らない場合は、全身麻酔をかけた上で徒手整復(手でもどす)を行いギプス固定します。これでも治らない場合には手術(観血整復)を行います。
特徴的な治療
私どもの整形外科では、小児整形外科一般について治療を行っていますが、以下のような特徴的な治療も必要に応じて行っています。
1. 脚延長
生まれつきの骨の病気などによる著しい低身長(正常範囲の低身長は除く)、生まれつきの下肢長の左右差、骨折後の変形短縮などにより機能障害を生じた場合などに対して、脚延長の手術を数多く行っています。主に下肢に対して脚延長を行っていますが、上肢に対して脚延長を行うこともあります。
2. 自己血輸血
手術の際に正確な手術操作を行っても、比較的多い出血が予想される部位があります(例:脊椎や股関節)。緊急の手術が必要な場合や、他の理由で自己血が貯血できない場合を除いて、予定して手術を行うことができる場合には、自分の血液を手術前に蓄えておいて、手術時や手術後に使用することができます。この方法を自己血輸血といいます。当初は主に成人を対象に行われていた方法ですが、小児の領域にもこの方法が普及してきました。当科でもこの方法を導入し、手術に際して比較的出血が多いことが予想される場合、自分の血液という最も安全な血液を使用して対処できるようになりました。
3. 側弯症手術
側弯症治療の第一選択は装具を用いた保存療法です。しかし進行した側弯症に対しては手術療法を選択することがあります。全国でもこども病院で側弯症手術を行っている施設は少なく、小児領域の専門家が力を合わせて治療を行っています。
脊椎診療センター
側弯症について詳しく知りたい方は脊椎診療センターのページをご覧ください。
【こども向け】びょうきのせつめい
側弯症(そくわんしょう)
背骨(せぼね)が、左や右にまがってしまう病気です。背骨がまがると、正しい姿勢(しせい)ができなくて、いたくなるところがでたり、いきをするときに くるしくかんじることがあります。かた や こし の高さが左と右でちがうときや、学校で側弯(そくわん)といわれたら、病院でみてもらいましょう。
骨折(こっせつ)
骨(ほね)はかたいけれど、つよい力がかかると おれてしまうことがあります。骨がおれたら、ギプスや手術で治します。形がかわったり、いたみがないように治すことと、治ったあとも形がわらないかチェックすることがたいせつです。
脚長差(きゃくちょうさ)
いろんなりゆうで、右と左の足の長さがちがうことがあります。2cmよりもっと長さがちがうと、あるきにくくなって、こし や ひざ がいたくなることもあります。くつのそこ をくふうしたり、ひつようなときは 手術で治すこともあります。
先天性内反足(せんてんせいないはんそく)
生まれたときから足の形が おやゆびのほうに まがっている病気です。ちいさいうちにギプスや装具(そうぐ)でまっすぐに治していきます。はだしで あるくときに足のうらが ぢめん について あるけるようにすることが たいせつです。
先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)
足のはじまりのところの 骨(ほね)のくみあわせが、うまくはまらず、はずれてしまっている病気です。足がうごかしにくかったり、あるくときに からだがゆれたりすることがあります。ギプスをつけたり、まっすぐになる治療をしたりします。

