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皮膚科

皮膚科医は多くの皮膚症状を注意深く観察し、時には視診、触診のみの情報からその疾患の病理組織像までを3次元で頭に描くとともに、皮疹の状態から疾患の時間経過までも推測しながら診療にあたっている。しかしながら皮膚科医の眼だけでは診断の困難な例も存在し、そのような例では積極的に検査を行う必要がある。当科では、皮膚の症状から全身疾患や内科的疾患などの存在が疑われる場合には血液検査や超音波検査、CTやMRI、PET/CTなど画像学的な検査を駆使することにより患者ごとに皮膚外臓器を含めた疾患全体像の把握に努めている。最近では切らない顕微鏡検査(ダーモスコピー)の発達により過剰な皮膚生検は抑制されているが、それでも皮膚癌の早期発見や難治性の皮膚疾患の診断、治療効果の検討などのために皮膚生検(皮膚病理組織検査)は極めて有用である。当科の年間皮膚生検件数は約1000件あり症例数において県内では突出している。診断には病理検査部との連携により免疫組織化学染色や、がん遺伝子検査(DNA診断)などの先進的な診断方法を多く取り入れている。皮膚腫瘍では手術療法の適応を検討して、形成外科と連携して治療にあたっている。

難治性皮膚疾患の治療には、従来からの外用、内服療法に加えて紫外線療法、生物学的製剤治療、免疫抑制剤、分子標的薬などの高度な治療を積極的に取り入れている。悪性黒色腫(ほくろのがん)に代表される皮膚がんの治療では手術療法に加えて、化学療法、インターフェロン、免疫チェックポイント阻害薬、放射線療法などを組みあわせて治療を行っている。最近は、乾癬や重症アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症などの難治性皮膚疾患に対する生物学的製剤治療(バイオ治療)を積極的に行っている。乾癬とアトピー性皮膚炎の生物学的製剤治療においては県内トップの治療症例数があり、患者の職業・ライフスタイルや生活の質(QOL)の向上を考慮した医療の提供に心がけている。

基本的には診療所での治療が可能な疾患に関しては積極的に紹介し、より専門的な医療の必要な症例を中心に診療にあたっている。
患者動向
紹介患者は、薬疹、水疱性疾患、皮膚感染症、乾癬、重症アトピー性皮膚炎、良性悪性皮膚腫瘍、難治性脱毛症、蕁麻疹、皮膚リンパ腫などである。