グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



診療科
ホーム  >  診療科  > 血液腫瘍科  > 血液凝固科

血液凝固科

最終更新日:2018年11月29日

当院は、平成30年に発足した日本血栓止血学会血友病診療連携委員会の認定する東海・北陸ブロックの血友病診療連携ブロック拠点病院となりました。当面の課題は、県内の血友病患者の全数把握です。新規製剤の情報提供、保因者問題など、すべての血友病患者に正確な情報が伝わるように今後は更に県内の小児科だけでなく成人医療機関とも連携を取りながら県内の血友病診療の中心となって活動を行っていきます。


血友病臨床研究

新規血友病患者インヒビター研究(J-HIS2: Japan Hemophilia Inhibitor study 2)には23名を登録(成人を含め登録数6位)。J-HIS遺伝子解析研究は32名(同4位)、インヒビターの発生要因に関する研究には10名(同4位)を登録しました。また、血友病新規製剤に関する治験に積極的に参加しています。

地域連携

小児科、内科とのネットワークがあり、小児科は年に3回東部地域(沼津市)、西部地域(浜松市)、中部地区(静岡市)で、地域医療関係者と当院スタッフで意見交換を行っています。また、内科とは年に1回、トランジションに関する検討や新規薬剤の情報交換の場を設けています。

静岡県血友病連絡会議

この会は、毎年1回静岡県血友病友の会(静友会)の会員に向けての情報提供、交流の場となっています。平成29年度は、第29回静岡県血友病治療連絡会議をもくせい会館で開催され、兵庫医科大学血液内科 徳川多津子先生による「やってますか?やってみませんか!定期補充療法」および奈良県立医科大学小児科 野上恵嗣先生による「血友病保因者の現状~周産期ガイドラインの紹介」の講演と質疑応答が行われました。参加者は患者、家族、医療関係者約60名でした。

保因者としてのサポート体制の確立に向けて

保因者の中には、凝固因子が軽症血友病並みに低い人がいます。そこで保因者と認識することで、事故、手術、分娩時に大量出血が起きないように凝固因子の状態を調べる等の準備が出来ます。保因者の出産は、産科医と事前に十分話し合い、鉗子分娩や吸引分娩は行わないようにすることで、新生児に頭蓋内出血を予防できます(可能性が高い)。実際に保因者の分娩に関しては、当院から産科病院へ直接情報提供を行い、出産病院や出産後の児のケアに関して事前の話し合いを行っています。
また、対象者には「保因者の可能性がある」という正しい情報・知識を伝え、「自身の問題」と認識してもらう必要があります。保因者の詳しい説明を行うのは、通常診療の枠ではなく時間をかけて行うのが望ましいため、保因者健診として別枠で行っています(要問合せ)。また、姉妹に関しては、説明する時期はいつ頃が適切かを家族と相談し、年齢に合わせた対応が必要です。本年度は、教育外来の中で6名の保因者相談を行いました。血友病児の家族(母、祖母、姉妹)としてだけではなく、「保因者としてのサポート体制」確立が血友病包括チームの今後の課題です。

エイズシンポジウム

HIV/AIDSの知識の啓発を目的に年1回開催される静岡エイズシンポジウムの事務局としての活動を行っています。
平成29年12月10日(日)に第24回静岡エイズシンポジウムを静岡第一ホテルで、“大切なあなたに伝えたい-自分らしく生きるということ-”をテーマに開催しました。特定非営利活動法人 PROUD LIFE 安間優希・安間梓先生による「性は虹色のグラデーション~ありのままの性を知ろう」、キッチンの科学プロジェクト(KKP)代表 金子浩子先生による「HIV/AIDSの国際問題を考えよう~いのちと向き合って~」の講演を行いました。また、県内中高生が心を込めて作製したエイズメッセージキルトづくりの紹介と展示も行い、参加者は約50名となりました。