ごあいさつ
糖尿病・代謝内科は、新しく2022.4月に開設されました。
当院では、2020年より1型糖尿病に対しインスリンポンプを導入し、併せてカーボカウント(糖質摂取量)教育、24時間持続血糖モニタリングの有効活用等を開始しました。
患者及びご家族のご理解とご協力もあり小児糖尿病患者へのインスリンポンプ導入数は、県下最大となりました(2022年4月現在)。更に充実した診療を提供するため、糖尿病・代謝内科としてスタートすることになりました。今後も最新のエビデンスに基づいた診療の提供を進めてまいります。
一方、小児内分泌代謝疾患は、糖尿病のみならず、成長障害、甲状腺疾患、性分化疾患、骨系統疾患と非常に多岐に渡ります。また先天性代謝疾患は、新生児タンデムマススクリーニングにより見つかりますが、その多くは非常に頻度の低い希な疾患です。
いずれの疾患も年々新たな知見が見つかり分子遺伝学的解明が進んでおります。また様々な新薬の登場と医療機器デバイスの進歩も目覚ましいものがあります。
当科では、『静岡県小児医療最後の砦』として、糖尿病代謝疾患のみならず、全ての小児内分泌代謝疾患を対象とし、最善最新の医療を提供することを目指し取り組んでまいります。
- 断ることなくすべての小児内分泌代謝疾患を引き受けます。
- お子さん、ご家族に寄り添った親切丁寧な診療を提供いたします。
- 最善・最新の診療を提供するべく日々研鑽を積んでまいります。
- 急患は、随時受け付けます。
1.専門医療
- 専門医・指導医による高度な小児内分泌代謝疾患の診療を提供していきます。
- 糖尿病診療チーム(専門医、糖尿病療養指導士、看護師、栄養士、心理士)による包括的糖尿病ケアーを提供します。
- 院内の各専門診療科と協力し子どもたちにより良い治療を提供していきます。
- 分子遺伝学的診断手法を取り入れ診療に生かしていきます。
- 国内の研究医療機関と連携し難病や希少疾患の治療・研究にも取り組んでいきます。
2.地域との連携
- 県内外からの紹介患者を断ることなく受けいれます。
- 診断がつき病状の安定している方は、お住まいの適切な医療機関と連携しご家族の負担が少ない通院となるようサポートします。
3.オンライン診療
- 遠方から来院される方も多いため積極的にオンライン診療を取り入れ通院の負担軽減をめざします。
4.教育
- 当院は、日本内分泌学会認定教育施設です。内分泌代謝専門医を目指す医師を育てます。
- 院内の専攻医に対し小児内分泌代謝疾患の教育を積極的に行っております。
- 最新の診療を提供すべく、院内外の医師と共に勉強会を定期的に開催しております。
- 糖尿病療養指導士の育成を行います。
5.学会研究活動
- 各種学会にて積極的に発表を行っています。
- 小児内分泌学会主導の疾患レジストリ(疾患登録)研究に参加しており、国内の希少内分泌疾患の知見集積に取り組んでいます。
研究内容 | 解説 |
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性分化疾患・性成熟疾患・生殖器機能障害における遺伝的原因の探索 | 思春期早発症・遅発症、非典型的外性器、性ホルモン産生障害の原因を探求します。 |
先天性内分泌代謝疾患の遺伝子研究 | 先天性内分泌疾患(成長障害、下垂体機能異常、副腎機能異常、性腺機能異常等)の原因探索をします。 |
小児内分泌疾患患者臨床情報の全国登録システム(疾患レジストリ) | 小児内分泌学会による希少内分泌疾患の登録を行っております。(対象12疾患) |
★上記疾患が疑われる方がいましたら当科(佐野宛)へご紹介ください。 |