Q1:人工内耳はどのような人に用いられますか?
A1:補聴器をつけてもうまく聞き取れないような高度の感音難聴者に用います。
Q2:感音難聴とは何ですか?
A2:難聴には大きく2種類あります。
- 伝音難聴--鼓膜、耳小骨(鼓膜と内耳を結ぶ小さな3つの骨)の異常慢性中耳炎、鼓膜穿孔、耳骨離断、耳硬化症など手術で治ります。
- 感音難聴--内耳の感覚細胞、聴神経などの異常内耳炎、突発性難聴、老人性難聴、SM難聴、メニルル病、原因不明の進行性難聴など手術で治せません。
※人工内耳は2.の高度の感音難聴者に使います。
Q3:伝音難聴と感音難聴の区別をどのようにしますか?
A3:耳鼻咽喉科で聴力検査を行えばわかります。
Q4:補聴器はどのように選びますか?
A4:耳鼻科で聴力検査、ことばの聞き取り検査など、詳しい検査を受けます。その上で、補聴器の形など患者さんの希望を聞きながら医師と補聴器の技師が協力して、合う補聴器を調整します。
いろんな場面で補聴器の音を聞いてもらうために2週間位を試しに補聴器を貸し出すのが普通です。
いろんな場面で補聴器の音を聞いてもらうために2週間位を試しに補聴器を貸し出すのが普通です。
Q5:人工内耳の有効性はどの程度ですか?
A5:成人の言語習得後の失聴者ついては日常会話は無理なくできます。基本的には相手の唇を読むことで聞き取り難さを補います。
電話の聞き取りもできる人もいますが、TVのドラマは難しいようです。
多人数の会話、騒音下での聞き取りは難しいのが普通です。音楽も無理です。
電話の聞き取りもできる人もいますが、TVのドラマは難しいようです。
多人数の会話、騒音下での聞き取りは難しいのが普通です。音楽も無理です。
Q6:先天聾に対しての有効性はどうですか?
A6:幼少時期の人工内耳埋込みはことばの修得に劇的な効果があります。
早期に先天聾であることが判れば、2-3歳の頃に手術をするのが望まれます。
ただし、この時期の聴力の正確な評価は難しいことがあるので半年程度、補聴器をつけて、その効果の有無を調べます。
・ 成人の先天聾者への人工内耳はことばの聞き取りまでは困難です。
・ 車の警笛、ブザーのなどの環境音の認知には役立ちます。
早期に先天聾であることが判れば、2-3歳の頃に手術をするのが望まれます。
ただし、この時期の聴力の正確な評価は難しいことがあるので半年程度、補聴器をつけて、その効果の有無を調べます。
・ 成人の先天聾者への人工内耳はことばの聞き取りまでは困難です。
・ 車の警笛、ブザーのなどの環境音の認知には役立ちます。
Q7:手術はどこを切りますか?
A7:耳の後ろの髪の毛の中を切って人工内耳を埋め込みますので傷は見えません。
Q8:手術の合併症はありますか?
A8:顔面神経麻痺、めまい、味覚異常などが起こることがありますが一過性です。
他に髄膜炎、皮弁壊死などに気をつけます。
他に髄膜炎、皮弁壊死などに気をつけます。
Q9:電池の交換はどうしますか?
A9:不要です。頭皮の上から、アンテナで起電力を送ります。
Q10:器械はどの程度保ちますか?
A10:一応、半永久的とされていますが、人工内耳の歴史は10年余です。
Q11:費用は?
A11:保険が適用されます。器械などが高額ですが、高額医療補助があります。
Q12:リハビリはどのようにしますか?
A12:言語聴覚士が担当します。中途失聴の成人にはほとんどリハビリはいりませんが、3ヶ月に一回程度器械のチェックをします。
先天聾の幼少児には辛抱強いリハビリが必要で聾学校などとの協力も大切です。
基本的には日々の生活の中での人工内耳装用そのものがリハビリとなります。
先天聾の幼少児には辛抱強いリハビリが必要で聾学校などとの協力も大切です。
基本的には日々の生活の中での人工内耳装用そのものがリハビリとなります。