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診療科

慢性腎臓病(CKD)



このページでは、腎臓について、また腎臓が悪くなった状態(慢性腎臓病:CKD)について説明します。

腎臓とは

腎臓の役割

腎臓は尿を作る臓器ですが、その主な役割は以下の3つとなります。
① 老廃物・余分な水分を体から出す
② 造血ホルモン・血圧調整ホルモンの調整・産生をする
③ ビタミンDを活性化させ、骨代謝の調整をする

腎臓が悪くなった時の症状

上記の働きが低下した際には、以下の症状が出てきます。
① 老廃物・余分な水分を体から出す
→(老廃物がでない):全身倦怠感、食欲不振、嘔気、意識障害、高カリウム血症など
 (水分がでない) :むくみ、心不全、高血圧

② 造血ホルモン・血圧調整ホルモンの調整・産生する
→ 貧血、高血圧

③ ビタミンDを活性化させ、骨代謝の調整をする
→ 骨からカルシウムが溶け出し、血管など、他の場所にカルシウムが沈着する
(異所性石灰化といいます)
→ 低カルシウム血症、骨粗しょう症、動脈硬化(心筋梗塞や脳梗塞のリスク上昇)
腎臓は『無言の臓器』とも言われており、非常に悪くなって(透析間近)から初めて症状がでてくることが多いです。また基本的に腎臓の機能はもとに戻りません。

症状がないからと安心せず、血液検査・尿検査で異常を指摘された場合は、必ず医療機関に受診するようにしましょう。

慢性腎臓病CKD

腎臓が悪い状態が続く場合を、『慢性腎臓病CKD』といいます。
日本人のCKD患者数は約2000万人(成人5人に1人)と非常に多いことがわかっています。
CKDの診断は、血液検査(GFR:ジーエフアール)と尿検査(タンパク尿)で行います。

CKD重症度分類

血液検査のGFRの値によって、G1、G2、G3a、G3b、G4、G5と分類され、数が多いほど、腎機能が悪いことになります。
透析の準備をする目安はG5となります。
また、尿タンパク量が多いほど、腎機能の悪化スピードは早く、以下の表の様に、重症度が示されています。

CKDの原因

主な疾患として、糖尿病性腎症、腎硬化症、慢性糸球体腎炎(IgA腎症)、ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎があります。

【1】 糖尿病性腎症

長期にわたり、血糖が高い状態が続くと、動脈硬化が進行します。動脈硬化は、最初は細い血管(末梢血管)に、後には太い血管に進行します。細い血管が非常に多数集まり形成される腎臓では、神経、眼と同様に比較的早期に糖尿病による障害を起こします。また血液内の多くの糖を腎臓で濾過する(濾す)ために、過剰濾過(過重労働)の状態となり、尿にタンパクが出やすくなります。
透析になる原因疾患で最も多い病気になります。
治療は、糖尿病の管理、腎保護薬による薬物療法となります。

【2】 腎硬化症

加齢や、高血圧・高コレステロール血症などの生活習慣病によって動脈硬化が進むことで、腎臓への血液の流れが悪くなり、徐々に腎機能が悪化します。
生活習慣病の改善が主な治療になります。

【3】 慢性糸球体腎炎(IgA腎症)

通常、体の免疫は、体の外から来た細菌・ウイルス、異物、がん細胞などを攻撃することで、体を守っています。この免疫(IgA)が何かしらのきっかけで過剰に働くことで、本来攻撃しない、自分の内臓(腎臓)を攻撃し、腎臓に障害を来す病気です。
治療は、免疫を抑える治療(免疫抑制剤)、腎保護薬による薬物療法となります。

【4】 ネフローゼ症候群

腎臓に障害が生じることで、本来漏れ出ないタンパク質(アルブミン)が血液から尿へ大量に出てしまう病態です。アルブミンは血管の中に水分を留めておく作用があります。このアルブミンが血液の中で少なくなることで、血管の中に水を留められず、血管外に水が漏れてしまい、全身のむくみや胸水・腹水を引き起こします。

【5】 多発性嚢胞腎

腎臓の嚢胞は、加齢によって増える傾向にありますが、加齢による嚢胞は腎臓に悪影響を及ぼしません。しかし、中には遺伝的要因によって、大小様々な嚢胞が腎臓にでき、腎機能を悪化させる病態があります。最も多い遺伝性の嚢胞腎は、常染色体顕性(じょうせんしょくたいけんせい)多発性嚢胞腎です。50%の確率で両親いずれかから遺伝します。ご家族内に腎臓が悪い、腎嚢胞が多数ある患者様で、ご自身も同様の症状がある方は、腎臓専門医への受診をお勧めします。

腎臓内科における検査

腎臓内科へご紹介された際には、以下の検査を行います。
・血液検査
・尿検査(1回の排尿での検査と、24時間溜めた尿の一部を利用した検査があります)
・画像検査(超音波検査・CT検査・MRI検査)
上記検査で治療方針が決まることもありますが、腎機能悪化の原因がわからない、または治療方針が決まらないときには腎生検を行います。

腎生検

腎臓の組織を一部とり、組織学的に腎臓の病態を究明します。

腎臓は背中にくっつくように左右1つずつ拳ほどの大きさで存在します。
腎生検は、局所麻酔下で、背中からボールペン先の穴くらいの針を刺し、針の中に入った組織を取り出します。30分程度の処置となります。
腎生検後は出血のリスクが高いため、翌日の朝まで臥床が必要になります。
翌日からは日常生活程度の行動は可能です。
合併症の評価・安静のため、当院では3泊4日の入院で腎生検を行います。

腎臓内科専門医への紹介基準

かかりつけ医から腎臓内科専門医への紹介は、日本腎臓学会より基準が設けられています
(日本腎臓学会HP:https://jsn.or.jp/medic/data/Referral_Criteria_Guide2024.pdf)
※尚、紹介は患者様の状態、環境要因など、総合的に判断されるものであり、上記基準は絶対的な基準ではありません。
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