- 静岡市では令和7年より糖尿病地域連携パスの運用を開始しました。本連携システムは、医師の書類作成業務負担をできるだけ軽減し、シンプルかつ機能する、循環型の連携をコンセプトといたしました。
- 本連携パスを用いた連携の概要は、以下となります。
診療所(非専門医)から連携開始の場合
紹介基準:以下に該当する糖尿病患者を紹介する。
◆HbA1C>8%の遷延 ◆以下の様な、糖尿病性腎臓病の徴候がある ・尿アルブミン指数が30mg/g・Cre以上、または尿蛋白1+以上 ・(49歳以下で)eGFR<60 ・(50‐69歳で)eGFR<50 ・(70歳以上で)eGFR<40 |
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1.診療所→当院へ紹介し連携を開始【静岡市糖尿病連携パス(初回用)】
2.当院で必要な精査・介入を行い、診療所へもどし紹介
3.診療所は定期通院でのfollowを行い、指定期間後に当院へ再診依頼
当院から連携開始の場合
1.当院から診療所へ紹介する
2.依頼事項に従い、診療所が外来 follow を行い、歯科医・眼科医とも連携する
3.指定受診間隔となった時点で「連携パス再診用(診療所→病院/専門医)」で当院へもどす
3.指定受診間隔となった時点で「連携パス再診用(診療所→病院/専門医)」で当院へもどす
- 網膜症や腎症など、糖尿病合併症の評価を定期的に行う。
- インスリン分泌能評価など
- 専門知識(日本糖尿病療養指導士など)を有するスタッフからの療養指導を、定期的に受けることができる(栄養指導、透析予防外来、糖尿病教室など)。
- 注射製剤を新規に導入する。
- 複数の医師のチェックがはいることで、治療中断やクリニカルイナーシアを防ぐ。
- 患者さんの通院負担軽減と、医療の専門性の両立ができる。
糖尿病地域連携パス用(開始用・定期受診用)の診療情報提供書(紹介状)をご使用ください。
- 病院と診療所の役割分担によって、安全で質の高い医療を提供することと、糖尿病の治療中断防止や血糖コントロールの維持、合併症の予防・早期発見・治療を目的としています。
・糖尿病の合併症を評価してほしい
・糖尿病治療を見直してほしい(薬剤調整・インスリン導入・インクレチン製剤導入など)
・栄養指導や療養指導を行ってほしい
・フットケアをしてほしい
といった患者さんがいらっしゃいましたら、連携パス用の診療情報提供書でご紹介ください。
評価が完了、もしくは病状安定の後、診療所へ戻っていただきます。その後は定期的に診療所と連携しつつ糖尿病の治療を行っていきたいと思います。実際に運用してみると改善すべき点などがたくさん出てくると思います。よりよい連携を取っていけるように修正していくつもりです。疑問点、修正点、ご意見等ありましたらお気軽にご連絡ください。