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胎児心エコー検査

最終更新日:2014年11月11日

胎児心エコー検査

1.胎児心エコーとは

胎児心エコーはお母さんのお腹にエコーをあて、赤ちゃんの心臓の状態を詳しく評価する検査法です。通常のエコー検査と同様にX線も使用せず、お母さんにも赤ちゃんにも危険はないといわれています。

2.胎児心エコーの検査時期

通常妊娠18週頃から検査は可能です。

3.胎児心エコー検査の適応

胎児心奇形や不整脈が疑われた場合の他に、先天性心疾患の家族歴のある場合、心奇形以外の奇形の合併、染色体異常が疑われた場合、子宮内発育不全、妊娠中の薬物や放射線への暴露などが適応となります。

4.胎児エコーでみつかる心疾患

一般的には全検査数のうち心疾患と診断されるのは10~15%と言われていますが、当院では心疾患は約45%にみつかっています。この差はこども病院という特性上、紹介の去れ方などにも違いがあるからだと思われます。

5.胎児心エコーの意義

  • 出生直後に急激に悪くなることが予想されるような心疾患の場合には、計画分娩で小児科医師が立ち会い、出生と同時に治療が開始でき、状態の悪化を防ぐことができます。
  • 胎児不整脈の場合には、お母さんに薬剤を投与することによりお腹の赤ちゃんの治療ができます。
  • 胎内で心不全をきたすような心疾患の場合には、定期的に胎児エコーを行い、適切な分娩時期を決定することができます。

胎児水腫

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

妊娠中のパルボ・ウイルス感染による胎児水腫で、胸腔・腹腔内に大量の水分貯留を認める。

重症大動脈弁狭窄

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

大動脈弁輪および上行大動脈は細く、左室の収縮は低下している。

心臓腫瘍

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

右室内を満たすような高輝度の心臓腫瘍を認める。横紋筋腫であった。

完全房室ブロック

エコー検査図:図に続いて説明文

心房収縮(下向矢頭)および心室収縮(上向矢頭)が認められ、両者は無関係に出現する。
心房収縮数は140/分で胎児心拍数は48/分である。

ファロー四徴

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

心室から大血管の長軸断面で、大動脈は左室と右室の間の心室中隔に騎乗している。

無脾症候群

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

心房と心室はそれぞれ単心房と単心室を示す。心房内に異常筋束を認め、無脾症候群が疑われる。

左心低形成症候群

胎児心エコー検査図:図に続いて説明文

右房と右室は拡大しているが、左室は筋組織のみで内腔を認めない。