概況
高齢化社会に伴い癌患者数は増加の傾向にあり、それに伴って手術件数も増加している。われわれは、患者さんにとってのより良い治療を提供できるように心がけている。
胃癌 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | |
---|---|---|---|---|
総手術数 | 総手術数 | 120 | 120 | 111 |
(手術術式) | 開腹幽門側胃切除 | 28 | 16 | 22 |
開腹噴門側胃切除術 | 2 | 4 | - | |
開腹胃全摘 | 13 | 11 | 14 | |
残胃全摘 | 4 | 3 | - | |
開腹胃部分切除 | - | 2 | 2 | |
左開胸胃全摘 | - | 5 | 1 | |
開腹幽門保存胃切除 | 1 | - | - | |
腹腔鏡補助下幽門側胃切除 | 19 | 26 | 22 | |
腹腔鏡補助下幽門保存胃切除 | 13 | 6 | 8 | |
腹腔鏡補助下噴門側胃切除 | 6 | 9 | 6 | |
腹腔鏡補助下胃全摘 | 1 | 3 | 1 | |
ロボット支援下幽門側胃切除 | 11 | 9 | 10 | |
ロボット支援下胃全摘 | 1 | 2 | 1 | |
ロボット支援下噴門側胃切除 | 1 | 3 | 2 | |
ロボット支援下幽門保存胃切除 | 1 | - | ||
腹腔鏡下試験開腹術 | 12 | 14 | 13 | |
バイパス術 | 7 (うち開腹手術4、腹腔鏡手術3) | 6 (うち開腹手術3、腹腔鏡手術3) | 9 (うち開腹手術4、腹腔鏡手術5) |
胃十二指腸その他の疾患 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | |
---|---|---|---|---|
総手術数 | 28 | 29 | 33 | |
(疾患別内訳) | 胃粘膜下腫瘍に 対する胃切除 | 15 (うち 内視鏡合同手術4 腹腔鏡手術7 開腹手術4) | 13 (うち 内視鏡合同手術4 腹腔鏡手術6 開腹手術3) | 12 (うち 内視鏡合同手術3 腹腔鏡手術6) |
胃・十二指腸潰瘍穿孔に 対する腹腔鏡下手術 | 7 | 7 | 8 | |
開腹広範囲胃切除術 | 2 | - | - | |
腸瘻造設術 | 4 (うち腹腔鏡手術1) | 7 (うち腹腔鏡手術4) | 12 (うち腹腔鏡手術7) | |
胃瘻造設 | - | 2 | 1 |
食道癌 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | |
---|---|---|---|---|
総手術数 | 37 | 29 | 35 | |
(手術術式) | 29 | 18 | 25 | |
7 | 10 | 6 | ||
1 | - | - | ||
咽頭喉頭摘出食道全摘出 | - | 1 | 1 | |
食道その他 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | |
(手術術式) | 食道裂孔ヘルニア手術 | 1 | - | - |
食道再建術 | 1 | - | - | |
食道穿孔手術 | 2(うち胸腔鏡1) | 2(うち胸腔鏡2) | - | |
食道アカラシア手術 | - | 2 | - | |
胸腔鏡下手術 | - | - | 4 | |
横隔膜穿孔手術 | - | - | 1 |
1) 診断・治療を通じて消化器内科と緊密に連携し、大腸内視鏡により治療可能な早期の大腸がんは積極的に内視鏡での治療を行っている。
2) 大腸がん手術のほとんどが腹腔鏡下で行われるようになった。さらに、人工肛門造設術や憩室炎手術でも腹腔鏡手術を導入した。創が小さく手術後の痛みが少ないので早期の回復が可能である。
3) 直腸がんに対してはロボット支援下手術を行っている。ロボット支援下手術は、立体的で拡大観察可能な視野、人間の手よりも自由度の高い関節、手ぶれ補正などの特徴により骨盤内などの限られたスペースでも精緻な手術が可能で、手術後の排尿・排便機能障害の軽減が期待される。
4) 周囲臓器浸潤のある下部直腸癌に対しては手術前に腫瘍内科や放射線科と連携して化学療法または化学放射線療法を行い、切除率の向上と局所再発の減少を目指している。
5) 肝臓など他臓器転移がある大腸がんに対しては、肝胆膵外科グループや腫瘍内科と連携して各領域にまたがる適切な治療計画をたてることで、治療成績のさらなる向上を目指している。
6) 転移・再発などに対しても腫瘍内科で化学療法を行い、切除可能となった場合は、肝胆膵外科グループを中心に積極的に手術を行っている。
2) 大腸がん手術のほとんどが腹腔鏡下で行われるようになった。さらに、人工肛門造設術や憩室炎手術でも腹腔鏡手術を導入した。創が小さく手術後の痛みが少ないので早期の回復が可能である。
3) 直腸がんに対してはロボット支援下手術を行っている。ロボット支援下手術は、立体的で拡大観察可能な視野、人間の手よりも自由度の高い関節、手ぶれ補正などの特徴により骨盤内などの限られたスペースでも精緻な手術が可能で、手術後の排尿・排便機能障害の軽減が期待される。
4) 周囲臓器浸潤のある下部直腸癌に対しては手術前に腫瘍内科や放射線科と連携して化学療法または化学放射線療法を行い、切除率の向上と局所再発の減少を目指している。
5) 肝臓など他臓器転移がある大腸がんに対しては、肝胆膵外科グループや腫瘍内科と連携して各領域にまたがる適切な治療計画をたてることで、治療成績のさらなる向上を目指している。
6) 転移・再発などに対しても腫瘍内科で化学療法を行い、切除可能となった場合は、肝胆膵外科グループを中心に積極的に手術を行っている。
1) 腫瘍内科および肝胆膵外科グループと緊密に連携し、肝転移に対する積極的な治療により治療成績のさらなる向上を目指す。
2) 多施設共同の手術や抗がん剤に関する臨床試験に積極的に参加し、消化器がんに対する標準的治療法の開発に取り組んでいく。
3) 皮膚排泄ケア認定看護師が中心となり、術後のQOL(生活の質)の向上や人工肛門に対するサポートを行っていく。
2) 多施設共同の手術や抗がん剤に関する臨床試験に積極的に参加し、消化器がんに対する標準的治療法の開発に取り組んでいく。
3) 皮膚排泄ケア認定看護師が中心となり、術後のQOL(生活の質)の向上や人工肛門に対するサポートを行っていく。