グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



当院をご利用される方
ホーム  > 当院をご利用される方  > 診療科紹介  > 心臓リハビリテーション科

心臓リハビリテーション科

最終更新日:2024年3月13日

心臓リハビリテーションの概略

リハビリテーションと聞いて、心臓リハビリテーションを思い浮かべる方は2,3割くらいしかいないと報告されているように、ほとんどの方は脳疾患後の脳血管リハビリテーション、整形外科領域の運動器リハビリテーションを思い浮かべると思います。心臓リハビリテーションとは、心臓病の患者様が体力や自信の回復、快適な家庭生活や社会生活への復帰、そして再発防止をめざして、医師、理学療法士、看護師、管理栄養士などの医療スタッフの指導のもとに、運動療法、生活習慣改善などの指導、教育をおこなうものです。急性心筋梗塞・狭心症の虚血性心疾患、心不全、心臓大血管術後の患者さんは、心臓の働きの低下や安静生活の結果、体力やからだの調節の働きが低下しています。そのため退院してからすぐには強い活動はできませんし、またどの程度活動しても大丈夫なのか、どのような点に注意して生活すればよいのかが分からないために、病気はよくなっても不安があることが多いと思います。また心筋梗塞や狭心症の再発防止のためには、原因となる疾患(糖尿病、高血圧症、脂質異常症など)をよくして動脈硬化の進行を防止することが大切で、そのためにも運動習慣を身に付けることが非常に大切と言えます。

わが国の保険では、心臓リハビリテーションは開始日から150日間認められています。入院中だけでなく、退院後も外来通院での心臓リハビリテーションを継続していただくことでよりよい効果が得られます。
心臓リハビリテーション科では、心臓病の患者様の(1)体力と自信の回復、(2)快適で質の高い家庭生活や社会生活への復帰、(3)将来の再発や再入院の防止、を目標として、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士などで構成される医療チームが、運動療法・患者教育・退院後の生活指導・カウンセリングなどをおこなっています。

また当院では、仕事の都合や病院までの交通手段がなくて平日の日中に来院できない患者さん、また150日間終了した後も効果的に運動を継続していただくために、2018年10月から近隣のスポーツジムとの提携を始めました。現在5社と提携しており、患者さんに運動をしていただける環境が整いつつあると考えています。2024年1月31日現在、計19名を紹介(最終紹介は2023年3月)させていただいております。

心臓リハビリテーションの定義

米国心臓協会AHA2005年学術声明で、「心疾患患者の最適な身体的、心理的、社会的状態を回復および維持し、基礎にある動脈硬化の進行を抑制し、さらに罹病率と死亡率を低下させることをめざす多面的介入であり、内容として、運動療法のほかに冠危険因子是正や患者教育・カウンセリングも含む」とされています

対象疾患

•急性心筋梗塞
•狭心症
•慢性心不全
•不整脈治療デバイス装着後の心不全
•心臓手術後(冠動脈バイパス術、心臓弁膜症手術など)
•閉塞性動脈硬化症(末梢動脈閉塞性疾患)
•大動脈の疾患(胸部大動脈瘤手術後、腹部大動脈瘤手術後など)

心臓リハビリテーションの効果

・心肺機能がよくなり体力がつく 、運動能力向上(運動耐容能(最高酸素摂取量)の増加)
・筋肉や骨がきたえられ、老化を防ぐ
→“第二の心臓”といわれる足の筋肉が心臓の働きを助ける(骨格筋ポンプ機能)
・血栓ができにくくなること(凝固線溶系機能改善)で冠動脈の再狭窄やバイパスの閉塞を予防し、心筋梗塞の再発を減らす。
・動脈硬化の進展をさまたげ、原因となる危険因子を是正する。
・自律神経が安定し、ストレスも解消する。心理、社会的な満足感の向上。(抑うつ抑制)

その他として
・狭心症症状・心不全症状の軽減
・動脈硬化進行抑制、血管内皮機能改善、冠側副血行路発達促進、自律神経機能改善など
・左室リモデリング抑制、血中BNP下降
・長期予後改善(心死亡率低下、再入院減少)

実際の風景

自転車エルゴメーター施行の様子

自転車エルゴメーター施行の様子

CPX

外来での心配負荷装置の様子

患者さんの紹介や、相談について

心臓リハビリテーション科の専用外来枠はありませんが、リハビリ担当医の外来が木曜日と金曜日であり、また外来心臓リハビリテーションを月曜日と水曜日の午後におこなっています。御紹介、御相談を検討いただければ幸いです。

スタッフ紹介

職名氏名専門領域
医長 阪田 純司循環器全般
心臓リハビリテーション