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両側肺動脈バンディング

最終更新日:2024年10月18日

両側肺動脈絞扼術

両側肺動脈絞扼術
近年、左心低形成症候群の、ノーウッド手術を中心とした人工心肺を使用した姑息手術に先立ち、比較的低侵襲で肺血流調節が行える両側肺動脈絞扼(バンディング)術を行っています。この手術が行える条件として動脈管の十分な開存(プロスタグランジン製剤使用、ステント留置)、細すぎない上行大動脈(冠血流の確保)などがあげられます。
基本的には主肺動脈から左右に分岐した肺動脈のそれぞれに人工血管などを使用したテープをかけ、肺血流制限を行います。また左右肺動脈で肺血流制限を行うことで、主肺動脈から動脈管を介して全身に血流を安定して送ることができるようになります。
この手術を先に行うことにより迅速に且つ低侵襲で体肺血流の調整を行うことができ、体重の増加も含めより安定した状態で次の手術(ノーウッド手術など)に望むことが可能になります。両側肺動脈バンディングからノーウッド手術までは約4週間をめどとしています。
また、またこの手術を受けた場合は、動脈管開存を得るためにプロスタグランジン製剤持続投与が必要となりますが、近年、動脈管にステントを入れることでさらに待機が可能となり、約3か月後にノーウッド・グレン手術を行う症例も増えてきています(ハイブリッド)。
いずれにせよ、この術式を先行させることにより、肺血管抵抗変化率の大きい新生児期を乗り切った状態で、ノーウッド手術およびそれに準ずる侵襲の大きな手術を比較的安定した状態で行うことができ手術成績の改善につなげています。

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